スウェーデン館の謎 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1998年5月15日発売)
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本棚登録 : 3664
感想 : 276
3

ストーリーについては特に文句はない。
有栖川さんらしい、堅実なお話だった。
どちらかというと、「有栖川さんだから動機もめちゃまともだろう、きっと子供の復讐でヴェロニカが犯人だね」と、状況証拠的な根拠など全く関係ないところで考えてしまい、やはり大筋でズレない。ほんと有栖川さんらしいストーリーだった。
でも、今回はトリックがちょっと予想外に独創的だった。ヴェロニカ犯人だと最初から決めつけてても、足跡問題とか全然分からなかった。トリックに最後に驚かされた感じ。

実はたった一日の出来事なんだよね。非常に濃い一日ではあったけど、長編にするほどエピソードが豊富でもなかったので、ちょっとダレたかな。も少しコンパクトにまとめた方が読み応えあったかも。
あと、アリスが推理するシーンはどうしても「アナタの推理どうせ見当違いなんだから、このページ数無駄じゃね?」と思ってしまう、あまのじゃくな私。

火村センセの暗黒面がちらつき、ホワイトなアリスはそれでもいざという時彼を支える決意を新たにしたりして、相変わらずいちゃいちゃしてる(褒めてる)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 有栖川有栖
感想投稿日 : 2018年10月5日
読了日 : 2018年10月4日
本棚登録日 : 2018年10月4日

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