題名の通り、テーマはとても神話的。ミステリー、ラブストーリー的な展開に乗せられて読み進めていくうち、七瀬が突きつけられたのは自分の存在意義というめちゃくちゃ哲学的な問題。
フロイト、海辺のカフカ、スターオーシャン3などなど、いろいろなものを連想させるのは、根本にあるのがとても普遍的な問題を扱っているからなのか。もしくは、自分の興味、思想にどストライクではまっただけなのか。
最初に『家族八景』を読み始めたときには、まさかこんな展開になるとは誰も思わなかっただろう。ひとつひとつは全く違う舞台で描かれている物語を、“七瀬”という一人の女性を通して作品化したことにも深い意味があるのかも。
三部作通して、ホップ、ステップ、ジャンプ!という感じで、久々にハイスピードな読書体験。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内文学
- 感想投稿日 : 2014年7月25日
- 読了日 : 2014年7月23日
- 本棚登録日 : 2014年7月25日
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