酔いどれ詩人という言葉はトム・ウェイツとブゴウスキーの為にある。バーの片隅でたそがれ続ける人生、そんな日の当らない人生を祝福してくれるのは彼らだけだ。
齢70を越えて相棒をタイプライターからマッキントッシュに乗り換え、深夜に綴り続けた言葉の数々。
そこには迫り来る死に対する心構えは見受けられど、不思議と老いを感じさせない。
相も変わらず続いていくどうしようもない日常に、他人に、社会に毒を吐きながら、ブゴウスキーはブゴウスキーであり続けようとする。
「死をポケットに入れて」-残念ながら、自分にとっちゃそいつはまだまだでデカ過ぎて、ポケットなんかにはとても入りきりそうにない。だから、せめてこの言葉だけはポケットに突っ込んでおこうと思うんだ。死をポケットに入れて。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2012年1月22日
- 読了日 : 2012年1月20日
- 本棚登録日 : 2012年1月22日
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