死をポケットに入れて (河出文庫 フ 3-3)

  • 河出書房新社 (2010年8月3日発売)
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酔いどれ詩人という言葉はトム・ウェイツとブゴウスキーの為にある。バーの片隅でたそがれ続ける人生、そんな日の当らない人生を祝福してくれるのは彼らだけだ。

齢70を越えて相棒をタイプライターからマッキントッシュに乗り換え、深夜に綴り続けた言葉の数々。
そこには迫り来る死に対する心構えは見受けられど、不思議と老いを感じさせない。
相も変わらず続いていくどうしようもない日常に、他人に、社会に毒を吐きながら、ブゴウスキーはブゴウスキーであり続けようとする。

「死をポケットに入れて」-残念ながら、自分にとっちゃそいつはまだまだでデカ過ぎて、ポケットなんかにはとても入りきりそうにない。だから、せめてこの言葉だけはポケットに突っ込んでおこうと思うんだ。死をポケットに入れて。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2012年1月22日
読了日 : 2012年1月20日
本棚登録日 : 2012年1月22日

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