棋士 羽生善治

著者 :
  • 双葉社 (2009年4月8日発売)
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本棚登録 : 36
感想 : 5

羽生善治が丸ごとわかる写真&エッセイ集である。本書は棋士・羽生ファン予備軍にとっての最良の一冊である。小学生時代、奨励会時代、家族写真、オフ、有名な「羽生にらみ」まで、掲載されている写真は多彩であるし、将棋のスーパーファンで先日他界した団鬼六の面白エッセイ、他の棋士への羽生のコメント等、読みでもタップリあり、大いに楽しめる。
将棋に全く無知だった頃は、「単にむちゃくちゃ強い理系的スーパーマン」というイメージだったが、「ビックなタイトル戦でも、勝ちにこだわらず、あえて危険な挑戦的な手を選ぶ」「相手が負けても、もっと面白くなったはずなのにと、不機嫌になる」など、羽生が平和な人畜無害のサラリーマン的風貌とは裏腹の真の勝負師であることがよくわかる。なんと魅力的なことだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年11月8日
読了日 : 2011年5月29日
本棚登録日 : 2016年11月8日

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