下り坂では後ろ向きに――静かなスポーツのすすめ

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 41
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000226332

感想・レビュー・書評

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  • 吉永小百合は毎日1km泳ぎ、1年365kmを目標にしてるとか。1947生まれ、ドイツ文学者の丘沢静也さんは、だらだら走ったり、のんびり泳いだりの頑張らないスポーツを続けて30年だそうです。「下り坂では後ろ向きに 静かなスポーツのすすめ」、2012.2発行、26篇のエッセイが収められています。「静かなスポーツ」は有酸素運動、「競技スポーツ」は無酸素運動。体脂肪を減らすには、筋トレ、次に有酸素運動の順。そして筋トレは、ゆっくりやる方が(苦しいけど・苦しいから)効果が高い。吐く、吸うの順番で深呼吸を! 「からだがほしがる」「からだが覚えてる」というように、からだは大きな理性だそうです(^-^) この辺になると哲学的ですね!

  • 「静かなスポーツのすすめ」というサブタイトルに惹かれました。スポーツにムキになりがちなことを自覚している私は、いまと違う心がまえでスポーツと向き合えば、新しい世界が見えてくるかもしれない、という興味で手にとりました。

    ニーチェやカフカを訳しているドイツ文学者が、岩波書店から出した本ですから、何か深みのあることが書いているのではないかと期待したわけですが、完全に期待はずれでした。ただ、無理しないでゆっくり走ったり、自転車こいだり、泳いだりするといいよ、自分はこんなことやってるよ、できるよ、と謙遜しながら自慢しているだけの本でした。ところどころに、著者の専門分野や大学教育に関連した話も出てきますが、著者のスポーツ哲学とのつながりはありません(あっても無理気味)。

    これ、岩波が出版します? 普通、「いつもお世話になっている先生に申し訳ないんですけど、これはウチではちょっと‥‥」といって断りません?

    自分勝手な期待をして、それが外れると突然噛みつく悪いクセが出ました。たんに著者ほど走れないしバタフライもできないから、ひがんでいるだけだろうって? う〜ん、そうかも。

著者プロフィール

1947年生まれ。ドイツ文学者。東京都立大学名誉教授。
著書に、『コンテキスト感覚』(筑摩書房)、『からだの教養』(晶文社)、『マンネリズムのすすめ』(平凡社新書)、『下り坂では後ろ向きに』(岩波書店)など。訳書に、カント『永遠の平和のために』(講談社学術文庫)、レッシング『賢者ナータン』(光文社古典新訳文庫)、マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』(講談社学術文庫)、ニーチェ『ツァラトゥストラ』(上・下)(光文社古典新訳文庫)、ヴィトゲンシュタイン『哲学探究』(岩波書店)、ライヒ= ラニツキ『とばりを降ろせ、愛の夜よ』(岩波書店)、エンツェンスベルガー『数の悪魔』(晶文社)、エンデ『鏡のなかの鏡』など多数。



「2023年 『恋愛の授業 恋は傷つく絶好のチャンス。めざせ10連敗!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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