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- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000259507
感想・レビュー・書評
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ハンス・ケルゼンの主著『純粋法学』第二版の邦訳。法を対象とする「科学」の樹立を意図する著者は、従来、法政策的見地の混入や法秩序の「正統化」を行ってきた伝統的法学を徹底的に批判し、(新)カント(派)的科学観に基づいて、規範を人間の解釈図式として理解し、規範とレヒト(正しさ)の結合関係を断ち切ろうとする。すなわち、(法)規範は正しいものでなければならないという想定を自然法的イデオロギーとして斥け、実定法を全て規範として理解し、法学の対象とする学問の構築を目指した。とりわけドイツ法学の複雑な概念構成を単純化して全て斥けていく手際は、ある種の爽快感すら覚える。体系的法学書というだけでなく、イデオロギー批判の書としても非常に興味深い。訳文も極めて平明であり、ある程度の法学のタームを踏まえていれば理解にそれほど困難はないと思われる。
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