- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000268868
作品紹介・あらすじ
古代ギリシャ・ローマにおいて戦争はつねに社会・文化の中心を占め、人々の意識の中でも思考の枠組み、他者認識の基盤として機能していた。ギリシャ・ローマ人は戦争をどのようなものとして捉えていたのか?また、古代に始まるという「戦争の西洋的流儀」なるものは存在するのか?戦術や武器・戦闘方法、兵士の心理などにも触れながら、古代の文献だけでなく図像や考古資料も駆使して、古代ギリシャ・ローマの人々の心性と世界観を解き明かそうとする意欲的な古代史入門。
感想・レビュー・書評
-
【サポートスタッフ企画展示:2018春 ブックリスト掲載本】
▼LEARNING COMMONS イベント情報
https://lc.nul.nagoya-u.ac.jp/event/?m=201804&cat=5
▼名古屋大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://nagoya-m-opac.nul.nagoya-u.ac.jp/webopac/WB01749724詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
180630 中央図書館
-
古代ギリシャ・ローマの戦争関連について書かれている。特に正面からの殲滅を目指す「戦争の西洋的流儀」がどのようなものか、というのがメイン。
題材は俺好みなのだが、どうにも読みにくいというか頭に入らない。これは俺の読解力が低いのか、それとも著者・訳者の文章力が低いのか。入門用らしいがとっつきにくい本である。 -
古代ギリシア・ローマにおいて、戦争がどのように行われていたか、どのようなものと考えられていたか、を考察し、「戦争の西洋的流儀」なるものがその時代に成立していたのかを論考している。
まず、「戦争の西洋的流儀」なるものが前提に前文が始まるのだが、日本人読者にはこれが「?」である。
末尾の訳者解説を読むと初めて分かるが、どうやらヨーロッパの歴史学者で、「ヨーロッパは古代ギリシアの時代に成立した「戦争の西洋的流儀」を連綿と受け継ぎ実践してきたため、20世紀に至るまで戦争に勝ち続けてきた」という、素人目にもトンデモ説をぶち上げている人間がいるようなのだが、それが案外ヨーロッパじゃ浸透しているらしい。
んで、その真偽のほどを吟味するというのが本書のスタンスである。
さて、そのトンデモ説は実際どうでも良いのだが、それを吟味する過程で、本書は古代ギリシア・ローマにおいて、戦争が「どのようなものと考えられ」「どのように行われたか」を概観していくことになる。それ自体は、日本人読者にとっても興味深い。
文化史、社会史、軍事史にまたがる幅広いテーマを、非常に簡潔にさわりだけ触れてゆく。
話題の幅の広さには非常に感心するのだが、如何せんこの紙幅では痒いところに手が届かない。
もっと知りたいと思ってもあっさり終わるし、記述が簡略すぎて理解できない項目も多い。
「戦争の西洋的流儀」に興味がない以上、日本人読者にとっては少し中途半端な位置づけの書物となっているように思う。 -
図書館
借りたはいいけど期限までに読み切れなさそうだ… -
原文にクセがあるのか訳者の問題なのか、読みにくい文章です。しかし文化的な側面から戦争を論じるという切り口は新鮮でした。巻末の参考文献リストも充実しており、本書自体手軽な薄さでもあることから戦争の文化的な側面に興味がある方にお薦めします。
-
通読してから、ついでに訳者の解題に目をとおしたました。むしろ、解題をよく読み、ついでに本文に接するほうが効率的です。じっくり考えたければこの本ではどうにもなりません。読みものとしても退屈です。ハリーは映画「グラディエーター」にこだわりがあるみたいですが、くだらない映画を題材のひとつにされると、それだけで読む気が失せます…。
解題では、米国の歴史家ハンソンが主役に踊りでています。敵意を抱く一日本人としては、厚かましいハンソンなど一蹴すればいいのではと…。ちなみにこの本の著者はハリーです。。