- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000611237
感想・レビュー・書評
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旧版では「定義」するアプローチから解明しようとしたが、その限界を感じて「叙述」に切り替えて新版を刊行。「定義」することの限界はその選択にあるとのことだが、それは「叙述」でも変わらない。ただし、著者にとっては理論的に現象を解明するよりも、5W1Hに基づいて因果を解明する方が「有用性」があると認識したという事だろう。
「ファシズム」は用語としてはよく知られている概念ではあるが、その「定義」が難しいためか入門書は少ない。本書はファシズムを「理論的」に理解するには不十分なものの、それなりの網羅性もあるので「歴史的」に理解するにはよいのではないかと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みにくい環難しいわでやっとこさ読み終えたが、もう内容忘れた。
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【サポートスタッフ企画展示:2018春 ブックリスト掲載本】
▼LEARNING COMMONS イベント情報
https://lc.nul.nagoya-u.ac.jp/event/?m=201804&cat=5
▼名古屋大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://nagoya-m-opac.nul.nagoya-u.ac.jp/webopac/WB03372352 -
ファシズムというのは漠然と全体主義の外来語と考えていたが、著者によると学者の定義だけでも、超国家主義、独裁、人種差別主義、反ユダヤ主義、協調的組合主義、反資本主義...と実に多様な要素があるという。ファシズムと言えば、ヒトラー、ムッソリーニを連想するが、ナチズムとイタリア・ファシズムとも共通点があるが、相違点もあるということで、難解な概念であることがわかった。しかし、難解な概念の説明だけあって、読後に理解できたというカタルシスは得られなかった。
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『ファシズムとは何か』
原題:Fascism: A Very Short Introduction. 2nd edition (Oxford University Press, 2014)
著者:Kevin Passmore
訳者:福井憲彦
【書誌情報+内容紹介】
本体2,300円+税
刊行日:2016/04/19
9784000611237
四六 並製 カバー 280ページ 在庫あり
保守反動か,革新か.資本主義か,反資本主義か──現代史に破滅的影響を与えたファシズムは,今も「得体の知れない顔つき」(オルテガ・イ・ガセト)をして,私たちに立ちはだかる.思想的源流,イタリア・ドイツにとどまらない運動の広がり,人種主義,ジェンダーなど,ファシズムの主要論点を解説.ゼロから学ぶ絶好のファシズム入門.
<https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b262011.html>
【メモ】
・著者のTwitter
<https://mobile.twitter.com/passmorekevin>
・英語版Wikipediaより「ファシズムの定義」というページ
<https://en.m.wikipedia.org/wiki/Definitions_of_fascism>
・原著のページ
<https://global.oup.com/ukhe/product/fascism-a-very-short-introduction-9780199685363?cc=gb&lang=en&>
【簡易目次】
第1章 「AであるとともにAではない」――ファシズムとはなにか
第2章 ファシズム以前のファシズム?
第3章 「拳で歴史をつくる」イタリア
第4章 「人種国家」ドイツ
第5章 各地に広がるファシズム
第6章 灰から飛び立つ不死鳥か
第7章 ファシズム、ネイション、そして人種
第8章 ファシズム、女性、そしてジェンダー
第9章 ファシズムと階級
第10章 ファシズムとわれわれ