漢字の動物苑 鳥・虫・けものと季節のうつろい

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 71
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000615792

作品紹介・あらすじ

「梟」は親不孝に由来する⁉︎ 甲はよろいなのに、カブトムシを「甲虫」と書くとは! 鳥や虫、哺乳動物や爬虫類などの生き物の名前を漢字で表し語源をたずねると、なぜそうなったのか、不思議がいっぱい。鳥や兎、亀や龍などの古代文字や、広辞苑の絵も見ながら漢字の成立ちにまで遡り大胆推理。太古に心を寄せつつ、蘊蓄満載の展開をお楽しみあれ。

感想・レビュー・書評

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  • 広辞苑に掲載された動物の頁を引用して漢字の成り立ちや関連する話題を紹介。まさにトリビアの宝庫と言える内容です。「五月蝿い」が万葉集に見られるというのは初めて知りました。こんなに昔から使われているんですね。雑学が好きな方、漢字が好きな方におすすめの本です。

  • 植物苑も面白かったが、これもよかった。
    著者の漢字や言葉に関する知識と読みは鋭く深いが、文章から伝わる人柄は穏やかで優しい。
    広辞苑に書いてあっても鵜呑みにするなよ、とか漢和辞典にはこう説明されているがそうだろうか、なんてところがとても刺激的。
    漢字についても「兎」と「免」は似ているが、元の字は全く違う、まではまあ意味が全く違うからそうかなと思うが、「逸」のつくりは本来「兎」であるというのは驚いた。
    「鷹」や「鶴」に「とり」(ふるとりと鳥)が2つ入っていると言われたらその通りだし、カブトムシは甲虫と書くがカブトは「兜」か「冑」で、「甲」は「鎧」と同じくヨロイである、というのも、「あっ、そうか!と思う。(「甲冑」はヨロイとカブト)
    いかに日頃漢字をきちんと見ていないかにも気づかされる。

    円満字さんは雨かんむり、植物、動物と漢字の本を書いているので、次は道具とか住居とか身につけるものとかに関する漢字の本を書いてほしいな。他にもいろいろあると思う。期待しています。

  • 植物のほうがおもしろかったかな。

  • とっても楽しかったです。中国から渡ってきた漢字に日本語の解釈を付けた、或いは想像した。それを現代で解読する。私も想像を膨らませながら読み進む。楽しく勉強!!

  • 季節感が出ていて読んでいてとても快適であった。広辞苑って動物について細かく解説イラストを掲載していてすごいんですね。

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著者プロフィール

円満字二郎(えんまんじ・じろう):1967年生まれ。大学卒業後、出版社で国語教科書や漢和辞典などの編集を担当。2008年に独立。現在は、ライターとして漢字に関する辞書やエッセイなどを執筆するほか、東京や名古屋のカルチャーセンターで漢字に関する講座を持つ。著書に、『語彙力をつける 入試漢字2600 』(筑摩書房)、『漢字が日本語になるまで』(ちくまQブックス)、『漢字ときあかし辞典』『部首ときあかし辞典』『漢字の使い分けときあかし辞典』『四字熟語ときあかし辞典』(以上、研究社)、『漢字の動物苑』(岩波書店)など多数。

「2023年 『高校生のための語彙+漢字2000』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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