モンテ・クリスト伯 下 (岩波少年文庫 505)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145052

感想・レビュー・書評

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  • 大人になった今、こうやって読み返してみると、あのナポレオン時代から王政復古の時代のフランスの社会描写も巧みで、筋書きには無理がいっぱいあってもそんな情景描写が持つリアリティが勝っているところもあるように感じました。

    因みに岩波文庫の完訳版は全7冊。  対するこちらの少年文庫の抄訳版は全3冊。  KiKi はどちらも読んだことがあるけれど、話のあらすじをちゃんと知っておく・・・・というレベルを求める読書だったらこちらの岩波少年文庫版で十分だと思います。  ところどころに入る挿絵も雰囲気があってなかなか素敵です♪

    (全文はブログにて)

  • 2004年頃、巷では「岩窟王」やモンテ・クリスト伯」が大人気でした。
    ある俳優さんが舞台でやれば見に行った友人がいましたし
    アニメ化されて話題になっているというではありませんか!
    そして他方向からは、職場の本好きな人が「改めて読むとすごく面白いのよ」と熱烈支持!
    これは読まなくてはならないのか!と思いようやく読み始めたのが今月(笑)
    子どもの頃にさんざん読んだり、見たりしているから今更感があったのだけど
    職場の人の勧めにより、岩波ジュニアにしてみた。(文庫は長いし字が細かいから)

    面白い!ザッツエンタテイメント!デュマはもちろん「三銃士」を愛好しているし、どんな作家か
    わかっていましたが、こんなに面白い作品だなんて!
    エドモンド・ダンテスの前半の悪夢・地獄のような境遇にひたすらハマり、
    復讐のノロシがあがってからはスリルと達成感。
    ダンテスの復讐相手の子ども世代の人間模様の行方も気になる。
    アルベールとメルセデスの人物造詣もよかった。この2人がいて救いになる。
    モレルさんとヴァランチーヌも。悪党ばっかりじゃ心も疲弊します。
    これなら文庫読んだら良かったか!?

    ダンテスも冷徹に復讐を遂行しながらも、罪のない小さい子どもの命が奪われたと知ると
    その信念が揺らぎます。そこがまたいいんです。そうであって欲しい。
    (でもその子が死んだのはダンテスのせいでないと思う。
    我が子可愛さゆえにトチ狂った母親のせいだと思う。そういえば、この母親がおかしくなるのも
    元はといえば、先妻の娘だけが、両祖父母から潤沢な財産をもらえるのに、自分の息子には
    少しの財産しか行かないことを苦に思ったのが原因。せめて血の繋がった祖父の方が
    平等に財産を上げていれば防げたかも。可愛がり過ぎるということの結果の一つかも)

    罪をおかしたものが、その報いを受けること。
    人間誰しもが罪を犯すことがなければ、そんな事を考える必要もないけど
    世の中には本当にひどい人が恐ろしい事件を起こしている。
    だから、そういう事でもなければやってられませんよ。

    罪を犯して、すぐにバレて警察に捕まって、刑に服すなんてわかりやすいですが
    悪いことしてもバレずにのうのうと暮らしている人もいる。
    この話しのようにいつか復讐劇が始まるかもしれない、と思ったりすると少し嬉しい。

    副業的な話しでいくと、この世で成功してる人、運のいい人っていうのは
    「前世で善き行いをした人」「先祖が余徳を積んだ人」という。
    私は前世とか来世とかの自分より今の自分をなんとかして欲しいとか思ってしまうのですが
    それでも、時々「先祖の徳」とか「因縁」ってあるのかもな~思うことに出くわす。(前世とかは流石にわからん)
    恐ろしいから具体的なことは話せないけど、自分の子どもたちに幸せになってもらいたかったら
    自分の子どもだけよい目をみさせようななんて思わないことですよ。
    他人にも親切にする方が、幸せへは近道かもしれません。
    自分の立場や権力を悪用して、人を哀しませるようなことをしない事ですよ。
    そういう意味でいうと、地位や権力を持たないほうがそうなる確率が減っていいですよね。

    話しがだんだんズレてきたけど、今更だけど「モンテ・クリスト伯」読み物としても楽しく。
    いろいろと考えさせられる本でもあり、ホームランです。今度は文庫で。

  • 勧善懲悪のままで終わってくれてほっとしました。
    もしダンテス氏が悲惨な最期を迎えたらどうしよう・・・。そう思って冷や冷やしながら読みました。

  • すごく良かったです♥

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著者プロフィール

1802-70。フランスを代表する小説家・劇作家。生涯に長短合わせて250篇あまりの作品を書いたとされる。主な作品に『コルシカの兄弟』『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『ブラジュロンヌ子爵(鉄仮面)』『ダルタニャン物語』『王妃マルゴ』『王妃の首飾り』など。

「2016年 『ボルジア家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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