- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001150247
感想・レビュー・書評
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ついに、私たちのルーシィも、ナルニアへは行けなくなってしまい、ほんとにさみしく思いながらも、
前回の「朝びらき丸」ですっかりいい子になったベンジー家のいとこ、ユースチスが頑張ります。
まず、ナルニアへの入り口が随分簡単に、適当になってないか?と突っ込みながらも、ちょっと理不尽な共学校でいじめられていた女の子ポール・ジルが一生に扉を抜け出した、その後が面白くてたまりません!!
ポールは上級生にいじめられてはいたけど、実は気の強い女の子。ナルニア国についても半信半疑。
はい、扉をぬけて美しい鳥の声の響く高い山の上のような場所に着いてしまった二人。
そこでさっそく一悶着。
目がくらむほど高い崖の端っこにいることにきづいてしまったポールは、スクラブ(ユースチス)が「こっちに引き返せよ」と行ってくることにイラッとして何故でしょうね、揉み合いになり、スクラブを崖から突き落としてしまいます。そのシーン、挿絵も含めてほんっとに面白くて、あ、今回はこういう感じねと楽しくなりますよー。
まあ、スクラブもポールもアスランのおかげで無事なのですが、このことをおかしてしまった罪として心に後悔の念を持つポールのために、アスランは4つの仕事をポールに与えます。そして、さらわれたカスピアン王の息子を助ける旅にでるのです。
旅の友は馬でも、もの言うネズミでもなく、いつも悲観的なひょろひょろの沼人『泥足にがえもん』であります!なんでしょう、このネーミング!でも
泥足にがえもん以外の名前も考えられないんですねー。
英語だとPuddleglum=こね土(泥)と陰気という意味がひとつになった名前のようです。ピッタリですねー。
この悲観的な沼人のおかげで、危険な方へと進んでしまうポールをなんとか窮地から逃れてくるわけです。
アスランから言い渡された4つの仕事を、すぐに忘れてしまうポール。目の前の楽しさ、楽さに目がすぐに眩むのです。そして、まんまと巨人たちの餌食に…
お世話係の巨人のおばさんの料理本のシーンはほんとに面白いので、これから読む方はどうぞお楽しみに。
さて、ラストはいつものように元の時間に戻る子どもたちですが、ポールたちの通う学校は、実験的スクールで、校長がかなり理不尽だったのですね、おかげでいじめも蔓延したわけで…
その学校の不正を正すためにアスランがやってのけた5分間が痛快です。
日本の政治家の前にも、アスランの力が働いたらいいのに…なんてことを考えてしまう、アスランの業は、メタファー的なところがありますねぇ。。
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ナルニアの中で好きな話のひとつ。ユースチスの朝びらき丸からの成長ぶりがいい。今読むと、最初の部分に出てくる共学に対するルイスの考え方が古いのがちょっと気になる。
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ユースチスがこんなに出世するとはおもわなんだ。それにしても変だ変だと語り手に言われるスクラブって名字は変だけど、ユースチスって名前は素敵だと思う。アトレイユみたいで、特別な感じがする。そこが変なのかな?