目で見ることばで話をさせて

  • 岩波書店
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001160321

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  • 11歳の少女メアリー。島ではだれとでも手話で話す。でもある日傲慢な科学者に誘拐され、ことばと自由を奪われる。手話やろう文化、先住民への差別や偏見が今よりも酷かった時代。でも読んでいるとその言葉がとても豊かに思える。普通や多数という傲慢。わかろうとすること。

  • 私は今、手話を勉強している。その中で「異文化理解」が大切であることを学んだ。

    本作品の舞台であるマーサズ・ヴィンヤード島では健聴児の多くが英語と手話という2「言語」を完全に併用しつつ大人になっていった、と言う。障害者のハンディキャップを取り除くための示唆がこの島にはあったということ。

    実在の島を舞台にしたフィクションであるが、障害者との向き合い方のみならず、アメリカが今も抱える差別の問題も提起しており、内容が濃い。小説としても良くできており、ヒール役の科学者からの脱走劇にはハラハラさせられた。訳者も書いているが、ヒール役が酷い奴なので我々が障害者に対して持ちがちな偏見に気付かされる仕組みになっている。

    本書を読んで、私は引き続き「異文化理解」を深め、日本語と手話のバイリンガルを目指してがんばろうと思った。

  • 実際に手話で会話をしていた島があった、という事実に基づいたフィクション。11歳のろう者であるメアリーの視点で綴られる。児童書のため、かみ砕いた表現になっており読みやすいが大人にも読んでほしい1冊。障害とは内ではなく外にあるものというが、まさにそうなんだと思う。

  • <閲覧スタッフより>

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    所在記号:933.7||レソ
    資料番号:10269762
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