芭蕉俳句集 (岩波文庫 黄 206-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003020630

作品紹介・あらすじ

芭蕉(1644‐94)19歳から臨終に至る生涯の発句をすべて収める。一句一句新たに出典に当って句形の異同を確かめ、綿密な年代考証によって可能な限り正確な年代順配列を行ったほか、数多い存疑・誤伝句をも付載した。特に巻末には芭蕉句集の歴史にふれた解説、出典・引用書一覧と刊年表、三句索引を付して、鑑賞・研究両面の要望に応えた。

感想・レビュー・書評

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  • 解説書で読みたいな

  • 解題や説明はなくて、もっぱら原典採録、年代の同定、異同チェックなどに終止。後半は存疑・誤伝の句も収録するという、これは作品集というよりは学術書なんだろうな。
    19歳の句から始まって、作品は網羅されている。各年新春に始まり、春の芽吹き、夏の暑さ、秋の訪れ、冬の霜といったように句が継がれていき、清心の若書きから晩年、病を得てからの心境など、時の流れについつい感情移入してしまう面はある。
    解説では、生涯の謎の期間や俳句で身を立てようとした顛末、江戸へ出て新しい俳風を打ち建てようという気概、次第にシンプル・枯淡の境地へ至る道程も面白い。
    こう通して読んでみると、有名でない句はそれなりに理由があるのかな。それでも、蕪村を読んだ時の無味乾燥な感じはなくて、編者も「俳句」じゃなく敢えて「発句」と言うように、さすが第一人者ならではの余情があってしみじみした。

    物いへば 唇寒し 秋の風

  • 「清瀧の水くませてやところてん」のすがすがしさとか、「風流の初やおくの田植うた」の悠久の時の流れとかが好きだった。「物いへば唇寒し秋の風」は、私も座右の銘にしたい。

  • Amazon、¥699.

  • 芭蕉の旅路は永遠の夢たち。俳句は日本の誇らしき文化であり世界で一番短いラブソングである。

  • NHKアーカイブスで「おくのほそ道 池田満寿夫みちのく紀行」を放映しているのを見て思いついた。極限までそぎ落とした言葉で、情景や心境を語る鮮やかな詩型としての「俳句」。やはり挙げるとすれば芭蕉になるだろう。
    ただし、僕自身は俳句という表現形式に懐疑的になることもある。それは中学か高校の時に読んだ『第二芸術論』にも共感できるからである。

  • 高校2年生/図書館にて
    918.シ72
    13470

  • 岩波のストイックさが好きで持ってるが、楽しみたいんなら訳つき・字が大きい芭蕉俳句集はいっくらでも出ているので、そちらをおすすめします。ていうか、私も買いたい。

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著者プロフィール

江戸時代の俳人。1644~1694。


「2015年 『女声合唱とピアノのための おくのほそ道――みちのくへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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