西遊記 8: 全十冊 (岩波文庫 赤 20-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (484ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003202081

作品紹介・あらすじ

火焔山の炎を収め,祭賽国を乱す妖怪を捕えた一行の行く手を次に遮るは荊棘嶺.弟子どもはいばらの道をかきわけ,夜を日に継いで師匠を導く.またも日が暮れる頃,馬を降りた三蔵を一陣の妖風がさらう.改版.全10冊.

感想・レビュー・書評

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  • 旅は終盤へ。長い小説だけに、妖怪が出てくるパターンとか、三蔵が先走るパターンとか、菩薩さまの助けで解決するパターンとか決まっていて、ここまでくると、先が読めてしまうのだけれど、それはそれで親しみが増すというもの。あと2冊か。

  • 今回は「蒸す」という言葉に気分が悪くなった。妖怪たちの食の傾向にうんざり!である。三蔵法師は崇高なところが見えないし、知恵もないし、すぐにだまされるし、力もない。欠点ばかりが目立ってしまう回だった。かたや孫悟空はといえば、機転が利くし、情もあるし、能力的な面からいえば師匠を上回る、と言えそうだけど、両者は比較対象ではないな。三蔵法師よ、これまでの経緯を振り返って反省し、同じ轍を踏まないようにお願いしますよ!

  • 旧訳版。
    悟空も三蔵も八戒も、最初の頃とは違って成長してきているのが分かる。もう旅の序盤の頃に繰り返していた失敗パターンじゃなくなっとる。
    でも悟空短気すぎ。目の前のおもろいことに喰いつきすぎ。そのせいで作戦失敗したり戦いが長引いたりしていて、なんやねんこいつは!ってなる。愉快なやつやな。
    あと、矛盾多すぎ。訳者も注釈で困っている。長い話やけん、ずーっと前の回と食い違うのはまだいいとして、ほんの数行前と矛盾しとるってどしたんで。

  • 前巻に続いて神々の管理ミスの問題だ^^;
    ちょっと目を離した隙に逃げだして。。。
    今も昔も変わらないね。

  • 悟空が菩薩や如来に助けてもらうということがパターン化してきた。さらに三蔵が弱々しい描写が多くなてきたと思われる。

  • 段々三蔵さんの意気地なしなところが可愛くなってきました。
    人間というものは、これだけ修行をして徳を積んだ人でも
    まだこれだけ弟子を信じきれなかったり、
    心が弱かったりするものなんだな。

    それに、これだけ毎回毎回ここまでの災難に(獲って食われるわけだし)
    遭っているのに、それに耐えて進むんだから、
    いくら泣きながらでだってやっぱり強い人なんだなと思う。

    今回初めて、八戒の言うことに託かされそうになりながらも
    悟空の言うことを信じて先へ進もうとしてくれたんで、
    良かった!と思ったら結局…。
    ああ、どうなることやら。(苦笑)

    ところで、悟空の頭の金のわっか。今まで接してきた
    マンガやドラマやアニメで、みんな悟空を懲らしめるため、
    となっていたけど
    それはそうなんだけれども、悟空のためでもあったんだ。
    そして悟空本人もそれを知っていたんだ、というのがこの巻で分かって、
    なんだか微笑ましいというか嬉しい気持ちになりました。

  • 何度悟空に怒られても懲りずに怠慢ぶりを発揮してはやっぱり怒られてそれでも悪びれずに堂々と面倒くさがる八戒が可愛く思えてきました。

  • 象の妖怪やラマ僧がでてきて、やっとインドに近づいた、って感じ。

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著者プロフィール

1933年生まれ.
1956年,北海道大学文学部中国文学科卒業.
北海道大学文学部助教授.
主 著:
砂漠に埋もれた文字—パスパ文字のはなし (塙書房,1971)
海燕(長編小説) (潮出版社,1973)
中国人の思考様式—小説の世界から (講談社,1974)
カニバリズム論 (潮出版社,1975)
悪魔のいない文学—中国の小説と絵画 (朝日新聞社,1977)


「1979年 『辺境の風景 日本と中国の国境意識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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