- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003222225
感想・レビュー・書評
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ジェーン・オースティンがめっちゃ好きになった本。
ぜひ20代の女性には一度は読んでほしい。
ロマンスがぎっしりつまってます☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ロマンス小説にどっぷりつかるきっかけになった一冊。
何度も読み返しました。 -
これぞthe文学! ちょっと待って、何この作家さん?! なんかとんでもない作品を書く人がいたんですねえ。それこそ行政権力者がよく使いまわす「淡々と粛々と」筆を進めている感じがするのですが、それが返ってこの作品の完成度を高めているという感じです。もう少し具体的に言うと、淡々と粛々と書かれているのですらすら読めるしすらすらストーリーを追っていけるという読者に負担をかけさせない作風なのに、それだからこそこの作品の価値を理解することも読者に容易にさせているという、なんだか著者に手籠めにされているような感覚を持ってしまうほどの完成度の高さよ。ほんとにいるんですね、こんな文学の達人て!人類史上最高最強の作家さんじゃないですか、この人。
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溌剌とした知性を持つエリザベスと温和な姉ジェインは、近所に越してきた裕福で朗らかな青年紳士ビングリーとその友人ダーシーと知り合いになる。エリザベスは、ダーシーの高慢な態度に反感を抱き、彼が幼なじみにひどい仕打ちをしたと聞き及び、彼への嫌悪感を募らせるが…。ダーシーの屈折した恋の告白にエリザベスは反発した。だが、ダーシーの手紙で己の誤解に気づき、数ヵ月後の思わぬ再会で彼への感情は変化していく。そこへ、末妹の出奔、彼の叔母君の横槍が…。恋のすれ違いを笑いと皮肉たっぷりに描く、英国文学の傑作、決定訳登場。 -
面白すぎて一気読みしてしまった。
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一長一短のある人物たちの描写が良い。容赦も人柄も優れたビングリーは自分の判断に自信がなく友人ダーシーの言いなりだったり、高慢で不愉快な人物であるダーシーが実は深い愛情の持ち主だったりする。エリザベスの内面の変化の描写も良い。ダーシーに生意気に接していたことを恥じるようになったり、彼がまだ自分を好きでいてくれているかどうか煩悶したりする。エリザベスが以前はあんなに嫌っていたダーシーと婚約したことを知り、しあわせになれるのかと疑う父に、エリザベスが自分の気持ちを打ち明けるシーンが好き。
p9
かわいそうなシャーロット!こんな相手に彼女を残して行くことは心細いことであった!けれども彼女は、眼を見開いてこういう相手をえらんだのであった。
p41
「でも、運がいいんだわ」と、彼女は考えた、「望みにすることがあるってことは。なにからなにまでそろってしまうと、かならず失望するだろうけど、わたしはいつでも姉のいないのを残念に思いつづけているのだから、わたしの楽しみの期待はすっかり実現されると考えてもいいわけだわ。一から十まで楽しみでうまっているような計画は、けっして成功するものじゃないわ。全体的や失望を防ぐには、なにか一つちょっと気にいらないことを我慢すればそれでいいんだわ」
p149
もう情報を手にいれる見込みもなさそうになってから、彼女は彼の消息を聞きたく思った。もう二度と会うことはあるまいと思われるようになって、彼となら幸福になれたろうと信じるようになったのであった。
p150
ウィカムとリディアが、これからどうして人に厄介をかけないで暮して行けるのかは、彼女には想像もつかなかったけれど、ただ情熱が貞操よりも強かったというだけで、いっしょになつた夫婦が、そういつまでもしあわせでいられるはずがないということは、彼女にも容易に推察することができた。
p256
父は、真面目な心配そうな顔をして、部屋の中を歩きまわっていた。「リジー」と、彼は言った、「お前は、なんてこった?あの男にうんと言うなんて、気でもちがったのか?しじゅう憎んでいた男じゃないのか?」
ああ、以前の自分の考えがもうすこし理性的であって、その発表の仕方がもうすこし控えめであったら、どんなによかったろう、と、その時彼女は思った。そうすれば、こんなきまりのわるい思いをして、弁解をしたり声明をしたりしないでもよかったろうに。けれども、今はどうしてもそうしなければならなかった。それで、彼女はすこしまごつきながら、ダーシー氏を愛していると断言した。
「言いかえると、お前はあの人を夫にもつ決心をしたってわけだね。なるほど、あの人は金持ちだから、お前はジェーンよりも、立派な着物と立派な馬車をもてるかもしれない。が、そんなことで、お前はしあわせになれるかね?」
「お父さまには、まだ別の反対理由があるんでしょうか」と、エリザベスは言った、「わたしがあの方に気がないとお信じになっている以外に?」
「あるものかね。あの人が高慢で不愉快な人間だってことは、わたしたちみんなが知っていることだが、それでもお前が好きだというなら、そんなことはなんでもないさ」
「わたし、好きなんです、好きなんです」と、彼女は、眼に涙をためて答えた、「愛してるんです。実際、あの方はけしからん誇りなんか、もっていないのです。とてもやさしい方なんです。お父さまは、ほんとうのあの方を御存知ないんですわ。だからもう、あの方のことをそんなふうにおっしゃって、わたしを苦しめないでください」 -
高慢と偏見、登場人物が多くて、それぞれの性格や人間関係も多種多彩なので、上巻の内容をしっかりと記憶しているうちに下巻も読んだほうが、楽しさはきっと倍増します。高慢と偏見でお互い誤解しあっている男女が最終的には結ばれる、その過程が本当に楽しいです。高慢と偏見、もちろん時代背景は現代とは違うけれど、現代の人が読んでもこんなに楽しめるなんて。それが普及の名作と呼ばれるゆえんでしょうか。原題は、Pride and Prejudice、これを高慢と偏見と日本語訳した人は素敵な感覚の持ち主だと思います。
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何度読んでも癒される。
そして、欲張りだとわかっていても、こういうのがもっと増えればいいのに、と言いたい。 -
最高におもしろかった