モンテ・クリスト伯 7 (岩波文庫 赤 533-7)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253373

感想・レビュー・書評

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  • 【粗筋・概要】
    マクシミリアンの愛する人が仇敵ヴィルフォールの娘ヴァランティーヌであることを知らされたモンテ・クリスト伯は、彼女を守ることをマクシミリアンに約束をする。しかし、ヴァランティーヌは毒殺され、マクシミリアンは生きる希望を失う。一方、殺人の罪で逮捕・起訴されたアンドレアは、法廷の場で出自を暴露する。エドモン・ダンテスの復讐は完遂に向かっていく。全7巻にわたる『モンテ・クリスト伯』の最終巻。

    【感想】
    「111 贖罪」まではクライマックスに向けて一気に物語が進んでいく。しかし、それ以降から最終話までは一気にペースダウンしてしまう。読者としてはヴァランティーヌが生きているとわかっているのに、最後の最後までそれが明かされず非常に苛々する。モンテ・クリスト伯がマクシミリアンに真相を告げない理由がわからないだけに余計そう感じた。最後まで読んでも、その理由は納得できなかった。

    私は、印象の薄いエデよりもメルセデスの方が好ましく感じていただけに、すべてを失い残りの人生を辛く孤独に過ごすであろうメルセデスを不憫に感じた。エデには、幸せな将来が約束されているだけに、いっそうそう思う。

    このようにいくつか不満点はあるけれど、長編エンターテインメント小説としてとても楽しめた。

    2008年3月7日読了

  • 2011.02.04 読み終わった。

    いやー長い期間かかったー。
    途中読まない時期があったり、違う本読んでたり、、
    しかしこの数ヶ月見てきたモンテクリスト伯にもう会うことがないのかと思うと寂しいって思っちゃう感覚がある。
    そして読み終えた達成感ってのは気持ちいいと!
    長編はいいね。
    次は何読もう。

    ちなみにフランス人が多少身近に感じるようになった。気がする。

    次は三銃士も読もうかな。

  • 私的に本作のピークは、6巻の「アルベールとモンテクリスト伯の和解」。ゆえに、7巻は「長めのエピローグ」に感じられた。所々見せ場はあるのだけど、その間が長い「説明的グダグダ展開」になる。従って、カタルシスがどんどん水増しされて行き、薄れてしまう。「大長編形式のデメリットによって、作品自体のメリットが相殺されてしまった」という感想は、最後まで捨てきれなかった。

  • 復讐の長い長い物語はついに完結。すべてが1本の線でつながり、エドモン・ダンテスは幸福を手に入れる。復讐の物語であるが、暗くなるようなものではなく、極上のエンターテインメントである。1800年代に書かれたものながら、生き生きと伝わってくる物語である。名作だ。

  • あとちょっと〜!

  • 2009.6.19 了

  • エドモンの復讐劇はクライマックスを迎え、彼と関わりを持った人々の人生は大きく狂い始める。
    しかし、その矛先が罪無き子供に向いてしまったことで、彼は復讐の上限に悩むのだった。
    是非を問う為、彼は再びモンテ・クリスト伯誕生の地を訪れる。

    伯爵とメルセデスの邂逅を描いた「夜」の章が素晴らしい。
    昔から変わらぬ相手への心情と現在の新たな立場がせめぎ合う、二人の絶妙な距離感が力強く描かれている。

  • 借本。
    全7巻読み終えたのですが、ラストが若干…。
    物足りなさを感じつつ、ハッピーエンドがなんとなく解せない気も…
    あっけなかった気がします。
    伯爵に危機があると、もっと個人的には楽しめたかも?

  • 完結篇。
    決して自身で直接手を下さずに復讐を遂げる。その手並みに感服。本当に面白かった。
    しかし復讐の結果生まれた悲劇に直面し、苦悩する伯爵。
    シャトー・ディフに戻り、過去を振り返る。長い物語りからここで原点回帰することで苦悩を克服する。
    メルセデスの品位を感じる姿に魅かれます。彼女はエドモンの事を愛し続け、フェルナンの事も忘れないでしょう。それでも毅然とする強かさ。
    ダングラール夫人との対比で、それがより強調されている。
    しっかり残された人々のアフターケアをする紳士的な伯爵。マクシミリアンとヴァランティーヌ、誠実な2人の仕合せを見届けて、エデと去ってゆく伯爵。
    全体を通して、「復讐」と「仕合せ」が複雑に絡み合いながら進んでいった物語。
    喜劇的でも悲劇的な終わりではない、希望で締めくくられた物語り。「待て、而して希望せよ!」

  • 「待て、しかして希望せよ」
    ようやく最終巻です。
    アニメとは随分違いましたが、これはこれで面白かったです。矢張り主役はマクシミリヤンか。ハッピーエンドすぎてちょっと腑に落ちない感じ。私が捻くれてるだけかもですが。

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著者プロフィール

1802-70。フランスを代表する小説家・劇作家。生涯に長短合わせて250篇あまりの作品を書いたとされる。主な作品に『コルシカの兄弟』『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『ブラジュロンヌ子爵(鉄仮面)』『ダルタニャン物語』『王妃マルゴ』『王妃の首飾り』など。

「2016年 『ボルジア家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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