狭き門 (岩波文庫 赤 558-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003255827

感想・レビュー・書評

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  • 道成寺から大阪城公園、鴨川と旅先の桜を眺めながら腰を下ろして読書するという贅沢をしました。ノーベル賞作家の代表作です。アリサとジェロームの恋は焦ったく、そしてまた、痛ましい。でも、この恋の構図は宇治十帖の大君と薫に重なります。これはどういうことでしょう。そう思ってネットをみると同様の指摘がずいぶんとありました。ちなみにジイドの実人生と重なるそうで、その辛さは本作で昇華できていればいいですね。

  • 私は貴方の為に最上を目指したのです---ヒロインのアリサはそこまでしなくても・・・という意見もある上、救われもしないけれど、私はアリサが美しくて仕方がない。それは私が、いや誰もが無意識的に完璧さに手を伸ばしているからでないだろうか。そんなことを考えていたときに読んだ本。最後のアリサの日記が悲痛さを物語る。とても文学的。

  • 狭き門より入りなさい。とよくいわれた。
    広き門から入るのはたやすい。そんな心でいてはいけないのか、狭き門、狭き門、狭き門から入ることこそが、重要なのであると。
    まさしく、アリサが突き通したその生き方であり、それはなんだったのだろうと100年後の世界の私たちは思う。そんなに重要なのか。目の前のものを打ち捨ててまで、もっと大切にすべきものがあるのだろうか。
    ジッドは本当はどう考えていたのだろうか。キリスト教と、その深く根源的であり自分の本質に根付いているであろうキリスト教と、どう対峙しようとしたのであろうか。

  • 自己を犠牲にしてまでも得る神への愛は本当に正しいのか。それは狂気ではないか。
    死を持ってしか得られない愛なぞ意味があるのか。
    自分の中に信仰心がないので理解が難しかったが、終盤のアリサの日記が心に残る。
    彼女のように生きたいと思った事がかつての自分にもあったので、叶わない美しさをみた気がする。

  • 背徳者と対になる作品。抑制。

  • 主人公がアリサを犠牲にするのを正当化するかのような小説。アリサが魅力的だが、そのアリサに最後にあった時に衰弱しているのを見ると虚しくなってしまう。

  • 原書名:La Porte étroite

    著者:アンドレ・ジッド(Gide, André, 1869-1951、フランス・パリ、小説家)
    役者:川口篤(1902-1975、栃木市、フランス文学)

  • むつかしい愛だ。
    アリサが死んだ時、自分としては何だかがっかりした気分になった。生き続けていれば確かにそれだけ苦しかったかもしれないが……。

  • 中学だったか高校だったか・・・、プラトニック・ラブに感動し、大人になって再読して、読後感が大きく変わった作品です。

  • こういう心理描写が重たい本は気持ち悪い

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