- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003412466
感想・レビュー・書評
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資本の自己増殖、疎外された労働、賃金の決定など、マルクスの考え方の基本が網羅されている。文体は難しく見える表現(読書初心者なので「けだし」なんて表現初めて見ました……)が随所にあるが、読みやすく、サクサクとページを捲れるのは、それだけ賃労働というテーマが現代社会でも身近であること、マルクスの主張が自分達の感じるものと近いところがあるからだと思う。
賃労働をする1人の人間として、読んでよかったと思える。この本を読んで真っ先に感じられるのは、「たくさん稼いで幸せになる」という発想に限界があることだ。「今私たちは何のために働いているのか?」ということを容赦なく問いかけ、突き付けられる。アルバイトを始めた学生や、就活・転職活動に悩む人達にぜひ読んでほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
労働者は生きる生活の糧の為に、自身の労働力の源泉となる時間を資本家に売る。
資本家はその労働力を使い、資本を益々増大させ、労働者に生きる糧の為の必要最低限の賃金を与える。
機械化による分業化によって、より大量の生産物をより安価に生産する競争が起こる。
それにより、その進むのと同じ程度で労働が簡易化され肉体的にも精神的にも頭脳を働かせることのない単純単調作業によって、誰にでもとってかわれる労働力となる。
簡易化かつ生産費の減少によって、労賃は益々下落し、格差が拡がる。 -
とてもコンパクトにマルクスの思う賃労働と資本の関係について書いてある。短い冊子なので通読するのに苦労はしない。マルクスにふれるきっかけとしてはわかりやすい方だと思う。