失われた時を求めて(11)――囚われの女II (岩波文庫)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003751206

感想・レビュー・書評

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  • 相手を求めつつ感情とは裏腹な行動を取る様は見ていて滑稽だけどそういう時はあるし覚えがある。本人に自覚がないだけに厄介ではあるけれどそういうのを乗り越えてこそ大人になるとも言える。人種が違っても人は人でしかないし変わりはないというのがまざまざと見せつけられる。

  • いい加減節度を守らないシャルリュス氏に苛立ってきた所だったので、疎外されそうになった一幕は大変小気味良かった。
    アルベルチーヌの同性愛の真偽が明らかにならなかったのが残念だった。
    嘘が露呈した後の彼女の態度を見ると、明らかに「私」への愛情は感じられないので女性とも関係を持っていたのかも知れない。
    しかし、最後の最後に出奔した彼女を見ると全く分からない。
    もしかしたら全て「私」の過剰妄想ではなかったのか?
    正体が謎に包まれている状態で消失してしまうなんて勿体ない。
    せめて何を思っているかを打ち明けてから「私」の目の前から姿を消すべきだったのではないだろうか。
    出奔の行為自体が「私」に対する裏切りなので、結局は女性と居たかったと捉えてもいいだろう。
    束縛する男性が猶更嫌いになった。

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