- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003860113
感想・レビュー・書評
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当時の乏しい知識環境の中、入念詳細な観察と学説とを駆使して、主要動物を今日のものに近い体系へ分類し、古代世界の生命観を打ち立てたのは偉大。同じ時代に行って同じことができる人間は、ちょっといないのではないだろうか。
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読了といっていいのか。めちゃくちゃ斜めに読む。
アリストテレスをまずは動物誌から、というのはあんまりないのか?
でも、アリストテレスが、情報を集めることから知識を得ていく、という方法論を用いてたのであれば、動物誌とはそれを学ぶのに格好のサンプルなんではないかと思った。
これを隅から隅まで全部読むのは、何か特別な理由がない限り、あまり意味はない。
いくらかの部分を読んで、その観察眼の鋭さ、分類の仕方などを読めれば良いかと思う。実際、読んだのは1割程度なのではないか。
あとは、パターンなのでひたすら斜めにパラパラ。
種や類がこういった形でアリストテレスから出てきてること、着目点次第で部分の価値が相対化することなど、なるほど、こういうことね、とアリストテレスを発見しつつ、観察と洞察の確かさに驚かされる。
こんな本は、アリストテレスより前にはなかったのでは?
表記方法などがまだ稚拙なのか、上手く本として整理されているわけではない。ひたすら羅列されたりする。
でも例えば、
「記憶があり教育を受けることのできる動物もたくさんあるが、任意に思い出すことのできるものはヒトの他にはない」
この指摘の素晴らしさだけでも圧巻だ。
「すべての動物には、唯一の共通感覚、すなわち触覚がある」
「すべての動物は液体をもち、」
「ヒトのように、もともと単一でその中に種差のないもの」
「人体の上下は宇宙の上下に対して配置されている」
ギクッとする洞察だ。 -
まだ、最後まで読んでませんが、自分的にはそういう本です。
まずアリストテレスって大哲学者と言われるだけあって、興味、研究規模が半端ねー。
だけど、今の常識からみて明らかな誤りが多々あり、「何を根拠に!」とツッコめる箇所も多々あり。
読んでてたのしい。ギリシア人、昔の人が前知識なく動物をどう眺めていたかが想像できる。
また、当時に牛の口蹄疫が確認されていたエピソードなども発見できる。