- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004130826
作品紹介・あらすじ
帝国議会の開設から、条約改正、日清・日露戦争を経て強大になった大日本帝国は、第一次大戦中新たな躍進をとげるが、それとともに国内外の諸矛盾が激化し、ついに中国侵略から太平洋戦争に突入、崩壊を余儀なくされる。この半世紀に及ぶ波瀾の歴史をダイナミックに描き、現代日本の歴史的位置づけを明確にして将来の展望に及ぶ。
感想・レビュー・書評
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日本の今後を大衆に期待している。
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(1971.08.20読了)(1971.06.21購入)
*解説目録より*
日本列島の中で、くりひろげられてきたわが民族の歴史―それは、われわれの過去であると同時に現在であり、また未来ともつながっている。特に、維新以後の急速な発展は、世界史上の一つの「謎」であったが、そのような今日の日本国をつくり上げてきた原動力はどこにあるのか。この設問をもって本書は書かれた。戦後歴史学の成果に立脚しつつ独自の歴史観によって貫かれた好個の概説書。
☆井上清さんの本(既読)
「条約改正」井上清著、岩波新書、1955.05.20
「日本の歴史(上)」井上清著、岩波新書、1963.09.25
「日本の歴史(中)」井上清著、岩波新書、1965.10.23 -
本書では明治の憲法から戦争、1945年の終戦、そして安保までを扱う。
本書は1966年に発行されており、戦争の衝撃もまだ記憶からそう
薄れてはいない時代の記述とあって、上巻や中巻に見られた
冷静沈着な分析に加え、今後の日本は戦争から何を学び
どうやって進んでいけばよいか、その方法を過去から慎重に学ぼう
という姿勢を感じさせるものとなっている。
2010年の現在に読んでも、読めば読むほど、現在の政治家がやりたい
ことは、100年前とさほど変わっていない、表現方法が変わっている
だけだ、本書を読むと、そういう感じを強く受ける。
『歴史は繰り返す』という、ある意味では陳腐化されてしまった文言を
改めて今噛み締める必要が、我々にはあるのかもしれない。