ゲランドの塩物語: 未来の生態系のために (岩波新書 新赤版 730)
- 岩波書店 (2001年5月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004307303
作品紹介・あらすじ
フランス北西部の町、ゲランド。伝統的手法を守って採られる天然塩は料理界で珍重されているが、乱開発の波に抗し、地域と産業を再興させた人々の起伏に満ちた営みが、その背景にある。生命多様性の宝庫である塩田からのメッセージは、食の安全性への重要な示唆と、地球規模の環境問題に地域の視点がつながる教訓に満ちている。
感想・レビュー・書評
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/195045
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【由来】
・アテネの最終日で
【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
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フランス西部の片田舎の塩田で作られる天然塩。
グルメな高級塩の話かと思えばそうではなく、塩田や塩職人を通じて見る環境問題が主たるテーマだ。
海水と太陽という日和見なイメージの塩田だが、実はかなり過酷な労働環境。シーズン中は、給水や塩の結晶具合に常に気を配り、休耕期には塩田の手入れが欠かせないというので、塩という無機物の生産ながら実態は農業だ。事実、塩田やその周辺には特有の生態系が育まれ、植物性プランクトンなども塩の味に影響しているという。
環境保護を叫ぶお説教的な口調も多いが、リゾート開発や工業的製塩という外敵と職人達自身の世代間葛藤を乗り越えて、伝統的な製塩を今に残してきた努力が、ひしひしと綴られている。 -
フランスの自然塩ゲランドにまつわる話と思いきや。環境問題や遺伝子組み換え食物まで話が飛び、論旨の組み立ても思いつくままな感じ。ちょっと頭へ入りづらい。もっと論点を絞り、かつゲランド塩田に特化した話なら面白さが増したのでは。
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