- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004310631
感想・レビュー・書評
-
「数に強くなりたい」、多くの社会人が身につけたいと思うスキルの1つだと思います。要は訓練なんだと思います。日頃から、自分の頭で色んな数をこねくり回すことが大切であると本書では述べられています。かなり脳に負荷のかかる、しんどい作業ですが、結局自分の頭で考えないかぎり、数に強くなりませんし、思考力は身につかないんだと思います。最近流行りのロジカルシンキング本を何冊読んだところで、わかった気になるだけで、論理的思考力は身につかないんですよね。ということで、脳みそに汗をかきましょう!
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この畑村氏は「失敗学」を標榜して活動しているが、最初あやしいげなおっさんだなと思ったが、NHKで六本木ヒルズの回転ドアの事故の調査分析の様子を見たら、「なるほど、本当に賢い人とはこういう人のことをいうのだな」と納得させる内容だった。
-
この本を読んで数に強くなるとまでは言えないかと思うが、数への距離が近くなるのは確か。
音(オクターブ)とピタゴラスの定理と、光の3元色の関係やら、オクターブと複利金利の関係等、とても面白い。
また1立方センチが1グラムとすると、1000立方センチは1キロ、1立方メートルになると1トン。大きな数字は把握しにくいものだが、ミリオン・ビリオン・トリリオンを立方体を用いて説明してくれると、見事なまでに分かりやすくなり、100京までが身近になってくる。
-
失敗学の先生が贈る、「数」にまつわる話。失敗学の先生がこんな本も出すとは意外な感じだが、こちらのほうがむしろ本職なのかな?と思った。
-
課題図書。
「おわりに」で『博士の愛した数式』を出して、自分なりの数への近づき方をこの本で表現したかったとある。
確かに、全体を通して楽しませようとしてくれる文章で、縦書きであることにも、好感を持つ。
では数に強くなれたかは……として、数をどのようにイメージするか、ということには幾つかの視点を得られたように思うのだ。
面白かったのは、日本とヨーロッパのお釣りの渡し方の違い。
日本は、大きな単位のお金から引き算をするが、ヨーロッパはモノの値段に足していくことで、お釣りを作っていく。
これ、やりにくい!って思うのだ(笑)
でも、ヨーロッパの人には反対に日本のお釣りの渡し方や考え方がやりにくいと思うかもしれない。
どう数を考えるかということは生活に結び付いている、案外侮れないことなのではないかと感じた。
もう一つ、「17×18」を計算するときに、筆者は「17×20」を作って計算する。
この人には(というか数に強い人は)そう見えているんだろうなぁーと思うし、羨ましい。
こういう見え方が出来ると、アプローチの方法が増える。
感覚的に近いものが浮かんできたりするのだろう。
それには書かれてある通り、ある種の訓練は必要なのかもしれない。
ただ、残念なことにはそのトレーニングをするだけの根性が私にはないのであった……。
そんな訳で、読み終えた私の手元には偶然呼び寄せたらしい『失敗学のすすめ』が……!
しばらく畑村さんから逃れられないらしい。 -
物事の数を把握するということはどういうことかを説明する本。基本的にはフェルミ推定の考え方。あとは定量的に考えることの大切さを説く。そしてこれらを行うためには、実感できる形で考えようという話。
本の売り上げを例に出した「量的変化が質的変化をもたらす」という話が面白かった。程度は低いが、ブログを書いているとこの感覚は分かる。 -
数に対する自分の偏見、壁、抵抗を取り除くために本書を手にしてみました。
その希望通り、本書を通して数に対しての寛容性が出てきたように思います。
しかし、本書の内容は最も基本的なスタートラインと言ったところで、ここからさらに先に進んでみなくては、と思っています。
著者は、失敗学などでお馴染みの畑村洋太郎氏なので、内容は確かであります。ところどころに著者のユーモアが織り交ぜられていますので、「数」というテーマでありますが、固くならずに気楽に読み進めることが出来ます。
中高生などにもお奨めです。
書評ブログ『続・本でもって』内の記事はこちらから
http://booklife.hatenablog.com/entry/2015/08/09/185627 -
筆者が好きなことを書いた数字に関する雑学の本。内容、書き方という点では良書だと思うが今の気分には合わないので☆3つ。
-
数とともに生きてきた著者の世界のとらえかた。ちょっと内容は薄いが、量の変化と質の変化、体感基軸をつくる、視覚や聴覚、複利の関係など、数で世の中を見ることであらわれてくる世界の仕組みの一端が垣間見え、面白い。