- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004313083
作品紹介・あらすじ
認知症ケアは、超高齢社会を生きる私たちにとって生の最前線である。医療や介護の現場はもちろん、市民生活でも、制度や発想の壁を破り続けることが求められる。しかもそれはまったなしなのだ。ケアを必要とする人/担う人が、地域と連携し、新たな可能性に挑み、切り拓いている日本各地の試みを、共感と確信に満ちたルポで紹介する。
感想・レビュー・書評
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介護保険を利用してのサービスには、提供する側にも受ける側にもいろいろな制約や不具合がある。本当に認知症の利用者の立場を考えたら…といろいろな工夫や行政を巻き込んだ取り組みをしている事業所を紹介。
利用者自らがレクリエーションを選択したり、
医師や看護師がケアマネ資格を取得して、医療と一体化したケアを行ったり、
地域と密着して、ボランティアや近所の子どもや若者も入り乱れた場所にしたり、
介護を担う家族をサポートする場を提供したり、
自宅で暮らすお年寄りを守る成年後見人制度で、地域の人々が後見人になれるように講習会を開いたり。
なるほどなぁと、こんな事業所ならいいよなぁと思う反面、では、私の働く事業所でこれができるか?となった時、やはりいろいろな制約があったりする。
結局は、私自身にその制約を取っ払うために、相応の労力を払う覚悟があるのか?と突きつけられているようで、ヘタレな自分にへこんだりしている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
講演会で知った本。西日本を中心にした認知症ケアについて。
発売後6年経っているけれど、富山型デイサービスや離島内のケアのその時が知れて興味深い。
家族介護者の章もあるので、専門職以外の方にもよいと思う。
◆忘れた、できない、と言わせてしまう問い方ではなく、答えることのできる問いをする。
◆認知症の患者は警戒心が強く、なかなか人に気を許すことがない。しかし回数を重ねて訪問していると、名前は覚えていないけれども、いつも自分の所にきて心配してくれる人だということは見分けていく。信頼関係ができてくると、ふみ込んだ身体ケアにも抵抗を示さなくなる。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:369.26||S
資料ID:95120234 -
フリーのジャーナリストである筆者が全国各地で特徴的な認知症ケアを行っている施設や団体を巡り、医師などから聞きとりを行いながらこれからの認知症ケアについて探っている。
•認知症患者が自身の役割を見つけられるような仕組みの利点
•介護者を支えることの重要性
の2点が特に強調されていた。
具体的な現場の声について知ることができる一方、個別のインタビューを編集した印象が強く、一冊を通じてこれからの介護全体を見渡せるというような本ではない。 -
内容は面白いと思うが、文章の書かれ方が苦手。著者の本を読んでたほうが読みやすいのかも。ちょいちょいそんな記述があるのが患いと思うことがあった。
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現状では、厳しいです。
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認知症問題は治療へのアプローチではなく、ケアへのアプローチ。また、問題意識は社会の労働力の問題から貧困の問題、様々な問題を包含している。「ケアするもののケア」も最大の課題だろう。
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地方自治体によって、認知症介護の体制が大きく異なっていることを知ることができた。
ボランティアに介護活動をしている人もいて感心するとともに、高齢化社会が加速する日本にとってはこのような活動が広まっていくことを期待したいと感じた。