ヘタウマ文化論 (岩波新書)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314158

感想・レビュー・書評

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  • タモリの分析、手書きの後書きは味があって良かった。あとは…。

  •  日本文化を席巻するヘタウマ現象を嘆きつつも、ヘタウマのキーマンを振り返りながら懐かしげに語る。あまり「文化」を論じてはいないけど、タモリの分析なんか面白くって好し。
     しかし、巷に溢れるヘタウマへの批判から始まるも、気付けばヘタウマの素敵さを語ってて、結局何が言いたかったの、という読後感が残る。

  • 徒然なるままに書き散らしたという体裁の文化論。
    思ったことをそのまままとまりなく書きましたという割にはしっかりまとまっているのはさすがだなぁ。
    この人の画は、新潮文庫の筒井康隆作品の挿絵の印象が強い。星新一といえば真鍋博、筒井康隆といえば山藤章二。
    ヘタウマ文化論ということですが、立川談志と東海林さだおの2名をあげて、「ウマくてヘタに憧れる立川談志」と「ウマいけどヘタをウマく表現している東海林さだお」を論じて(?)いる。
    最後のあとがきが手書きなんだが、これまた絶妙な味のある字だ。

  • なるぼと・・・・。
    改めて整理していただくと、ヘタウマというのはピカソも岡本太郎もそうでしたね。
    山下清は出てきましたから、ジミーちゃんもそうなんでしょう。
    確かに「ヘタ」は印象的ですよね。
    でも・・・・、個人的には山藤さんの個人的なお付き合い関係はあまり・・・好きやないですね。
    ボクはまじめですから・・・・。

  • 一昨年の紅白歌合戦の感想として、少女時代とAKBを比べて少女時代の方が歌も踊りも断然うまかったというような話を聞いた時に、なんとなく今の日本は上手いことよりも下手でも愛らしいほうがウケるってことなのかと思ったのが、僕のヘタウマへの関心の始まりでした。その後宇多丸さんのラジオなんかでも、今の日本はヘタウマだのような話を訊いて、なるほど現代はそういうことなのだなと勝手に納得していました。

    そういうことを考えていたので、この本のタイトルを見て、ソッコウで買ってしまいました。全体的にはヘタウマをテーマにしたエッセイ。

    著者は、ヘタウマの源流を広告と言い切って、糸井重里を草創期の重要人物としていました。そうすると、ことは70年代にまで遡るらしい。本書では、モノマネのタモリや関根勤・小堺一機のコンビもヘタウマ勃興の担い手として取り上げていました。たしかにタモリの四ヶ国語麻雀は、いま見ても面白いですけど、モノマネの本流(つまりそっくりであることを追求する)とはちょっと違いますよね。

    そうすると、結局僕が「(二千年代という意味で)現代的」と思っていたのは、実は、もう少し遡るものであるらしい。本書はエッセイなので、必ずしも論理にこだわらない書きぶりですが、次は、より分析的なものを読んでみたいです。

  • 日本という国の、いい意味での『緩さに寛容な文化』の特徴を、うまく表している。この本のなかの立川談志が語ったという言葉も面白い。肩書きだけで中身がない大学の教授などが書く文化論よりは、はるかに上質の作品。

  • 著者自身が書いている通り、資料的価値もなければ文章もヘタ。

    ほろ酔いの爺さんの思い出話とか聞ける人であれば読めるかも。

    ミスターヘタウマ東海林さだおのサラリーマン漫画が読みたくなってくる。

  • つまらない。「ヘタウマ」について「文化論」にまで及ぶ何かを、最後まで期待しながら何も語られていない。筆者が「ウマウマ」で、その座標軸から「ヘタウマ」を論じる限界か。が、新書の割に読みやすい。この文章自体がヘタウマってか。

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著者プロフィール

山藤章二(やまふじ・しょうじ)1937年東京生まれ。風刺漫画家、イラストレーター。

「2015年 『戦後70年 わたしの戦争体験』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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