- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004314264
感想・レビュー・書評
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ローマ帝国の衰亡の要因は、外部の民族をローマ市民として、受け入れていた寛容さが失われていき、排他的になっていったことだと著者は言ってるのだと思う。そして、ここでははっきり明言せず、匂わせるだけだが、その背景にはキリスト教の信条があるのだ。
コンスタンティヌスが大帝と呼ばれ、ユリアヌスが背教者と呼ばれたのは、前者がキリストを国教としたのに対して、後者が他の宗教の信教の自由を認めたからだが、キリスト教は極めて排他的な宗教で、ローマ帝国の寿命を縮めた要因になっているのだと思う。 -
ニューヨークウォーク、ニューヨークトークということだろうか。
トウキョウスタイルということもある。
「ローマ人であること」ブランドで、ローマ人が再生産されていた。
そこに差異性、差別性があまりに強調されると、嫌味になる。
新人類は敏感だし、まして新勢力は古いスタイルに魅力なんて感じないだろう。 -
(チラ見!/新書)
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ローマ帝国の衰亡は、遠い昔の出来事なだけではない。何故、かくも強大な帝国が衰亡したのかを知り、その教訓を今に生かす。我々が歴史を学ぶ理由のひとつががそこにある。
終章203ページの一文こそが、本書の中で著者が一番言いたかったことに違いない。
【蛇足】
「匈奴=フン族」とは断定できていなかったのね。知らなんだ。