鏡が語る古代史 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316640

感想・レビュー・書評

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  • 中国史メイン。

    古代に造られた鏡の変遷を辿る。
    彫られているモチーフや、詩句の使われ方に時代性があるんだよ、という。
    流し読みになったので、中途半端なレビューですいません。

    「鑑」は本来、金属の皿に水を張った水鏡の意があり、「鏡」は光り輝く金属を意味するという違いは面白い。鑑みるって、そういうことね。

    太陽をモチーフにしている呪具だったり、持てば繁栄されると信じられていたり。
    自らを写し、また光を反射するという性質を持つ鏡の神秘性について、日本史版も読みたい。

  •  鏡の使い道だが、やはり首からぶらさげるか、衣服にとじつけていたのは興味深かった。317~420、東晋における女史箴図巻、手鏡とスタンドの描写と、女官の心得についての警告は興味深かった。
     思想であり、魔術であり、プロパガンダであり、政治の道具でもある鏡。正倉院展前の予習になった。

  • 鏡は多様な目的に

  • 友人からもらった本

    中国作られた銅鏡の図像のみならず銘文に注目し、銅鏡はどこで、だれが、何の用途でつくったのかを、
    日本に多く残る三角縁神獣鏡が作られた時代まで読み解いている。

    銅鏡から、それが作られた時代背景が読み解かれている。もう少し人に注目して、間を埋めると歴史小説になりそう。

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著者プロフィール

京都大学人文科学研究所教授.専門は考古学,中国学.
1957年,奈良市に生まれる.1980年に京都大学文学部史学科考古学専攻を卒業,1985年に京都大学大学院博士後期課程を中退し,京都大学文学部助手,九州大学文学部助教授,京都大学人文科学研究所助教授をへて,2005年より現職.京都大学博士(文学).2000年に第13回濱田青陵賞を受賞.
樋口隆康・林巳奈夫教授に師事して漢鏡の研究をはじめ,留学した北京大学歴史系考古専業では宿白・鄒衡・兪偉超教授の薫陶を受けた.在学中より日本の古墳や寺院址の調査を手がけ,京都大学人文科学研究所に着任してからは中国の新石器時代から殷周時代の調査をおこなっている.また,福岡県番塚古墳,中国の遼寧省文家屯遺跡,山西省雲岡石窟・方山永固陵など未発表であった過去の発掘資料について,若手研究者らとともに実地調査をふまえながら再整理し,報告書をまとめた.2005年より人文科学研究所の共同研究班「中国古鏡の研究」を主宰し,中国鏡の銘文を会読している.それと同時に,雲岡石窟にいたる仏教文化の東伝を考古学から検討するため,人文科学研究所に所蔵するイラン・アフガニスタン・パキスタンの発掘資料を整理し,2008年秋には京都大学総合博物館で企画展「シルクロード発掘70年-雲岡石窟からガンダーラまで」を開催する予定である.
[主な著書]
単著に『夏王朝 中国文明の原像』講談社学術文庫,『中国古代王権と祭祀』学生社,『三角縁神獣鏡の時代』吉川弘文館,編著に『雲岡石窟 遺物篇』朋友書店,『文家屯 1942年遼東先史遺跡発掘調査報告書』真陽社,共編著に『国家形成の比較研究』学生社,『世界美術大全集 東洋編第1巻 先史・殷・周』小学館,共著に『東北アジアの考古学研究』同朋舎出版,『世界の大遺跡9 古代中国の遺産』講談社,共訳書に梁上椿著『巌窟蔵鏡』同朋舎などがある.

「2008年 『中国文明 農業と礼制の考古学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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