占領期カラー写真を読む オキュパイド・ジャパンの色 (岩波新書 新赤版 1964)

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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004319641

作品紹介・あらすじ

七〇年以上前、占領下の日本において、アメリカ人によって無数のカラー写真が撮影され、いま、それらが続々と世に出てきている。「敗者」を撮ったそれらには、当時の人々、日常、風景が、驚くほどあざやかな色とともに焼き付けられている。目を奪われてはならない。そこから何が分かるのか? 資料として活用するには?

感想・レビュー・書評

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  • 【請求記号:210.7 サ】

  • タイトルと帯だけ見て終戦直後に撮影されたカラー写真の写真集的な本かと思ったのですがそうではなく、終戦直後に撮影された写真を多数見ることで何を撮影し、何を撮影しなかったのかを研究する本でした。文字情報でないアーカイブの研究ってこうやってやるのかと、研究手法の勉強になります。
    それにしてもアメリカは終戦直後の時点でカラー写真フィルムが(日本に来る軍人という若干上流聡とはいえ)大衆に手が届くところまで安くしていたのですね。こんなところにも国力の差を感じてしまいました。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/787277

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/563192

  •  単なるカラー写真の掲載だけでなく、当時の撮影者の視点や写真技術、収集の苦労なども合わせ解説。
     まず、紙焼きではなくスライドからデジタル化したという写真の画質の良さに驚く。当時のスライド写真は、将校を中心にある程度余裕のある階級の趣味だったとのことだが、それでもプロカメラマンによる公式やグラビア用ではない雰囲気が分かる写真が多い。
     子供を含む一般の日本人が被写体の写真では、現在、我々が過去の貧しかった日本を面白がるような、先進国の観光客が発展途上国で向ける視線のような、多少の居心地の悪さも感じる。
     また、著者が指摘するとおり、貧民街や闇市、売春宿など写されなかったものや、白人とアフリカ人の軍人間の分断に思いを馳せると、被写体たる日本・日本人だけでない、当時の進駐軍自体の状況も想像できる。

  • 東2法経図・6F開架:B1/4-3/1964/K

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著者プロフィール

佐藤洋一(さとう よういち)
早稲田大学社会科学総合学術院教授
著書『占領期カラー写真を読む ―オキュパイド・ジャパンの色』(岩波新書、2023年、衣川太一との共著)

「2023年 『増補新版 戦後京都の「色」はアメリカにあった!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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