ことばの力: しゃべる・聞く・伝える (岩波ジュニア新書 33)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005000333

作品紹介・あらすじ

ことばには、人びとの心を愉快にしたり、怒りや悲しみを和らげたり、ときには人を突き動かすほどの力があります。詩人である著者が、挨拶など日々なにげなく交わしていることばを見直し、言い回しを探るなかから、人の気持ちを受けとめ、自分の思いや考えを伝えるにはどうしたらよいかを語ります。豊かなことばの世界へ導く一冊。

感想・レビュー・書評

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  • NDC K800
    「ことばには、人びとの心を愉快にしたり、怒りや悲しみを和らげたり、ときには人を突き動かすほどの力があります。詩人である著者が、挨拶など日々なにげなく交わしていることばを見直し、言い回しを探るなかから、人の気持ちを受けとめ、自分の思いや考えを伝えるにはどうしたらよいかを語ります。豊かなことばの世界へ導く一冊。」
    目次
    あいさつのことば
    おどろいたとき
    悪口の息づかい
    ユーモアのアンテナ
    うれしいときと悲しいとき
    愛のことば
    電話でしゃべるとき
    方言による表現
    自分の考えを伝えるとき

    著者等紹介
    川崎洋[カワサキヒロシ]
    1930‐2004年。1949年、西南学院専門学校英文科中退。中学生のころから詩作をはじめ、1953年、茨木のり子氏と二人で同人誌『櫂』を創刊。さまざまな職業を経て1961年より文筆生活に専念

  • 「いってみれば,わたしは,コミュニケーションということばが,あまり好きではありません。人と人との関係を,手ぎわよくさばいてしまいすぎる感じがあるのです。」

    「ことばはみんなの共有財産です。しかもどれだけたくさん持っていても税金はかかりません。」

  • ことばにはどのくらいの種類があるのか、どんな意味があるのか、方言では同じ言葉がまったく違う言い方になること等。詩に込められている思いを自分で読み取ることが少しはできたと思う。

  • 30年前に初版発刊の「ことば」について詩人が綴った岩波ジュニア新書。

    悪口の言葉がとてもウィットに富んでいて豊富なこと(現代はものすごく少なくなっていると思う。しかもウィットのかけらもないものが多い)、人間だけがもつユーモアの感覚、電話での言葉(「声」を読み解くおもしろさ!)、「書く」ことの大切さなどが著者のユーモアや皮肉もたっっぷりに書かれていて痛快な1冊。

    「人間は、それほどかんたんにきもちを伝え合うことのできる生きものではない、もっと複雑で、かつ不完全なものだ、そしてむしろそういう点にこそ、人間である証がある、(略)」と書いてある章で、コミュニケーションということばが、あまり好きでないという著者に共感する。いま、そのことばは、あらゆるところで重宝され、非常に高いスキルとして崇められてしまっているけれど。

  • 思春期真っただ中の時に読みました。川崎洋さんの語り口の優しさ、眼差しに引き込まれ、どんどん読みました。方言や昔ながらの悪口にも価値があり、豊かさがある。その指摘の向こうに、言葉の主役はわたしたち自身なのだというメッセージを感じました。この本を読むと、信じられる大人に会えた気がしました。

  • 詩人である著者が身近にあることばをテーマに詩を交えつつ書いた本です。
    言葉の偉大さ、無力ささまざまなことを考えられる一冊です。

    • myknakaさん
      対話力磨ける1冊。
      対話力磨ける1冊。
      2020/05/31
  • ことば

  • 言葉というのは難しい。ちょっとした言い回しで怒らせてしまったり、伝わりきれてなかったり。『あいさつは人と人とをつなぐ、ナカグロのようなものです』と文中で詩人らしい言い方をされています(詳しくは文中で)。あいさつに限らず、物の言い方、言葉使いに気をつけようと改めて感じた。

  • 資料番号:015061443
    ご利用の細則:貸出可能です
    備考:複本資料(資料番号:019114719)は,新川和江コレクションに所蔵中です
    http://lib-yuki.city.yuki.lg.jp/info/shinkawa.html

  • 亡くなる前の一月、門前に立っていたおばあさんの話から、いきなり引き込まれた。

    「ことばの力」について、川崎さん自身の体験なども含め、たくさんのエピソードを交えたエッセイ。
    でも、端々に、ことばの無力さ、ことばを越えるなにかへのまなざしを感じられる。

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著者プロフィール

九州大学教授 博士(工学)

「2022年 『レクチャー マルチメディア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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