目を閉じて心開いて: ほんとうの幸せって何だろう (岩波ジュニア新書 401)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005004010

作品紹介・あらすじ

幼くして"sceneless"となった著者は、障害ゆえに社会から拒絶される経験を重ねながらも、努力と周囲の援助・励ましで大学入学を果たし、社会人としての天職も得た。みずからの経験をもとに、すべての人間が人生を切り開く「幸福力」をもっていること、そして希望と勇気をもって生きることの大切さを、悩み多い若者に語りかける感動のメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • 烏兎の庭 第一部 6.28.04

  • 2017.3.5市立図書館
    幼いころに視力を失った著者が、コンプレックスや苦悩・不安といかに戦って人生を切り開き、心の平安を手に入れたか。(視力)障害にかぎらず、自分の欠落といかにつきあい、欠落や被害者意識に甘えることなく、自分を高めていく方法、そしてまたそうした欠落を抱える人も平等に安心して暮らせる社会にするにはなにが必要かについて考えさせてくれる。どんな障害・欠落にしても、自分たちには知識や想像力がじゅうぶんではなくその不便や心理について対応しきれていない部分が多いものだと改めて実感したが、そんな自分たちだってちょっと病気やけがをしただけで、あるいは言葉の分からない異国で暮らすことにでもなれば、やはり同じような困難に直面するのだということを忘れずにいたい。

  • まさに、岩波ジュニア新書っぽい内容。じわじわと、奥から効いてくるような気がする本。

  • 幸せになるためには悩むのではなく考えること。幸せになりたいと願って行動すること。

    全盲の著者が若者に生きることへのメッセージを書いています。
    読むと落ち着いた気持ちになります。

  • 『大学活用法』に収められている三宮のエッセイに胸をうたれ、彼女の他の著作を調べたところ、同じレーベル(岩波ジュニア新書)から刊行されている本書に行き着いた。
     「盲目」という困難の下にあっても誇りを貫いた三宮の力強い半生と、アランやモンテーニュをはじめとするフランス哲学への深い造詣に基づいたメッセージに大いに励まされた。悩み、立ち止まっている人に間違いなくおすすめの一冊。

  • [ 内容 ]
    幼くして“sceneless”となった著者は、障害ゆえに社会から拒絶される経験を重ねながらも、努力と周囲の援助・励ましで大学入学を果たし、社会人としての天職も得た。
    みずからの経験をもとに、すべての人間が人生を切り開く「幸福力」をもっていること、そして希望と勇気をもって生きることの大切さを、悩み多い若者に語りかける感動のメッセージ。

    [ 目次 ]
    1 絶望からの脱出-光をみつける
    2 居場所を探して-未来に踏み出す拠点
    3 会話の奨め-言葉が心を生かす
    4 役立たないものの奥義-読書が新しい道を拓く
    5 リーダーについて-誰もがどこかでリーダーだ
    6 仕事人の心得-物づくりのコンセプトが大切
    7 絶対に勝てないもの-尊敬すると心が満たされる
    8 心に平安を得る方法-「ありがとう」のプレゼント
    9 さわる楽しさ-生きている実感を味わおう
    10 想像力の不思議-心を豊かにする妙薬

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著者プロフィール

エッセイスト。東京都生まれ。
高校時代、米ベンロマンド・ハイスクールに留学。上智大学文学部フランス文学科卒業。同大学院博士前期課程修了、修士号取得。現在は外資系通信社で報道翻訳に従事。
デビュー作『鳥が教えてくれた空』(NHK出版/集英社文庫)で第2回NHK学園「自分史文学賞」大賞を、『そっと耳を澄ませば』(NHK出版/集英社文庫)で第49回日本エッセイストクラブ賞を受賞。そのほか、第2回サフラン賞、第11回音の匠賞、第46回点字毎日文化賞などを受賞。
主な著書に『ルポエッセイ 感じて歩く』(岩波書店)、『ロング・ドリーム──願いは叶う』『世界でただ一つの読書』『四季を詠む──365日の体感』(以上、集英社文庫)、『おいしい おと』『でんしゃはうたう』『かぜフーホッホ』『センス・オブ・何だあ?』(以上、福音館書店)などがある。
失明直後からピアノ、リトミック、ソルフェージュなどのレッスンを開始。複数の専門教師のレッスンを継続し、現在はパリ国立高等音楽院教授の上田晴子氏に師事。大学・大学院時代は学内の古楽器アンサンブルでリコーダーとチェンバロを担当。新井満氏との合作で『この町で』を作曲したほか、講演やトークコンサートなど幅広く活動を続けている。
趣味はバードリスニング。

「2022年 『フランツ・リスト 深音の伝道師』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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