コロンブスからカストロまで――カリブ海域史、1492-1969(I) (岩波現代文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006003074

作品紹介・あらすじ

ほぼ五世紀にわたって帝国主義に深く侵され、分断されてきたカリブ海域全体に対象をすえたこの通史は、トリニダード島生まれの黒人歴史家であり、すぐれた政治指導者でもある著者の鋭い感性と、長年にわたる研究蓄積が、見事に総合されたものである。分冊(1)は、一八世紀末のハイチ奴隷革命までを扱う。

感想・レビュー・書評

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  • I巻の範囲は、15世紀末のコロンブスの上陸から、18世紀末のハイチ奴隷革命までの西インド諸島通史。
    黒人奴隷貿易に先駆けて絶滅されつくした現地民族、スペインによる征服のはじまりと衰退、圧倒的な砂糖の貿易力、フランスの重商主義政策、アメリカの独立とカリブ海貿易、少しずつ姿を見せ始めるインドの砂糖とプロイセンの甜菜、イギリスの奴隷貿易廃止論の高まり。
    物語に仕立て上げれば一大スペクタクルになるところだが、本書はまったくもって真っ当な歴史書。圧倒的なデータと歴史的事象が併記されており、その詳細といえば単位の豊富さを見れば察せられることだろう。ポンド、トン、エーカー、リーヴル、ドゥカード、ホグスヘッド、パンチョン、ギニー、ティアス、カスク、バレル、フィート、ブッシェル、ガロン。多くは表にされてはいるのだが、文中にそのまま並べられている場合も多く、さらには年号が行ったり来たりするものだから、相当な読解力かベースとなる知識がないと、置いて行かれること必至。
    だからといって、読まずに捨て置いてしまうのは勿体無い。一度目は全体を通して流れを掴み、二度目読む時には、各部詳細な数値に感想を持つことができるようになっていたいと思える一冊。

  • コロンブスの大陸??発見から西インド諸島の独立運動まで。
    その歴史というのは、三角貿易の歴史ともいうべき。
    奴隷貿易との戦いというのでしょうか。
    従って、この長いカリブ海歴史書は奴隷貿易への怒りに費やされている。

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