『源氏物語』の男たち 下 (岩波現代文庫 文芸 141)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021412

作品紹介・あらすじ

『源氏物語』には、主人公の光源氏や夕霧以外にも、個性的で魅力あふれる男たちがたくさん登場する。「お体裁屋」で堅物の薫、源氏の父でさばけた粋人でもある桐壷院、源氏の親友で恋のライバル・頭の中将、源氏の異母兄で生涯「負け組」の朱雀院…。物語をいろどる多彩な名脇役たちの素顔を、エッセイ風にときあかす。

感想・レビュー・書評

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  • 源氏物語 復習 その2
    田辺先生が、日本の歴史に精通され、多くの古典文学に親しみ、源氏物語も探究されていることがよくわかりました。
    ミスター頭中のところで政治小説でもある、と。すっかり恋愛小説のみとしての認識しか無くて。朱雀院のことも掴めて無かったかなあ。
    次の源氏物語挑戦の時に役立てます。

  • それぞれのキャラクターがよくわかる
    自分はどのキャラクターになるか

  • 2016年6月16日購入。

  • 下巻では、薫、桐壺院、頭中将、朱雀院が取り上げられています。

    薫に「エエ格好しィの男」と手厳しいのですが、一男性読者としては、薫の不器用なところや自分を取り繕うことから自由になれない無様なところに、どうしても共感を覚えてしまいます。

    また、桐壺院は藤壺のことで、朱雀院は朧月夜や女三宮のことで、そして頭中将は若い頃の源典侍をめぐるエピソードや、後年の夕霧と雲居雁の悲恋をめぐって、それぞれ女性たちを間に置いて源氏とのすれ違いを演じることになるわけですが、そこで散らされるそれぞれの心情の機微をていねいに拾い上げることで、これらの男たちの人物像を見事に浮かび上がらせています。

  • えっ。柏木が華麗にスルーされてる!ビックリしました。萎え。匂宮も薫のところで軽く触れられただけ…惟光もスルーで悲しい。桐壺院にはページ割かれているのになあ。頭中将を「頭中」って略するのは知らなかったです。漢方薬みたいですね。「朱雀さん」って何かウケます。ちょっともったいない感じのする一冊でした。

  • 源氏物語の続編の宇治帳は読んでないんですが、なんとなく内容は分かりました。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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