インドネシア・スンダ世界に暮らす (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
3.60
  • (1)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 20
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006032784

作品紹介・あらすじ

文部省派遣留学生として一九七五年から二年間、インドネシアに過ごした滞在記。研究室を飛び出した若き学徒が全身で見て、聞いて、感じた、激変していく直前の"伝説の島国"の暮らしぶりとは。西ジャワ地方の市井の人々の息遣い、街なかの音、匂い、空気などが濃厚に伝わってくる希有な現地調査と観察記録。その後、名著『エビと日本人』等を著し、日本‐東南アジア関係研究の新しい地平を確立した著者の初々しいデビュー作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • その国の様子を知るには、実際に一般的な国民が生活している場所で、一緒に生活をしてみるのがいちばんよい方法なのであろう。その中から、その国の国家体制や国民性などが見えてくることがあるからだ。
    著者は、市井の国民にできるだけ近い生活をすることで、その国の富をごく限られた一部の人間が独占していることや、極貧にあえぐ国民の実態、さらには独立の歴史やその政治体制までも明らかにする。その視点はいかにも確かである。

  • とにかく・・・現場を見てくることの強さをあらためて知りました。
    若くて、ちょっと「引き気味」の姿勢にも好感です。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1943-2013年。早稲田大学大学院経済学研究科博士課程中退。上智大学外国語学部教授。早稲田大学アジア研究機構研究員教授を歴任。
著書: 『スンダ生活誌――変動のインドネシア社会』(NHKブックス、日本放送出版
    協会。2014年『インドネシア・スンダ世界に暮らす』と改題。岩波書店、岩波現
     代文庫)
    『小さな民からの発想――顔のない豊かさを問う』(時事通信社、1982年)
    『スラウェシの海辺から――もうひとつのアジア・太平洋』(同文舘、1987年)
    『エビと日本人』(岩波書店、岩波新書、1988年)
    『サシとアジアと海世界――環境を守る知恵とシステム』(コモンズ、1998年)
    『グローバル化とわたしたち――国境を越えるモノ・カネ・ヒト 』(岩崎書
     店、2006年)
    『エビと日本人Ⅱ――暮らしのなかのグローバル化』(岩波書店、岩波新書、
     2007年)
    『ぼくの歩いた東南アジア――島と海と森と』(コモンズ、2009年)
    『パプア――森と海と人びと』(めこん、2013年)
    『海境を越える人びと 真珠とナマコとアラフラ海』(共編著、コモンズ、201
     6年)

「2023年 『小さな民からの発想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

村井吉敬の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×