オンエアできない! Deep (ソノラマ+コミックス)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022142931

感想・レビュー・書評

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  • 前作の勢いをさらに増し、濃い味つけでふるまわれるTV局のお仕事漫画続編です。マスコミ業界の華やかさを期待していると足元をすくわれる、むしろ背中から蹴飛ばされて突き落とされかねませんが、この濃い面々が己れと仕事道に嘘も偽りもなく堂々と邁進する姿は潔いものです。まぁ、仕事放り出してパチンコ行っちゃうひととかいましたが。
    厭なことばかりを厳しく言う教育係さんの、しかし正論しか語らないまっすぐさとか、いいですよね。

    もちろん各所で笑わせてきます。TV業界の事実を描いたら、外側からだと笑い話になってしまう感。嫌いじゃない。

    現実に即して語られる話であり、一冊のノンフィクションでもある物語として最後をきれいにまとめたくもなる気持ちはよくわかるのですが、でもいい話としてまとめていく最終話にもうちょっとパンチ力が欲しかったなと…贅沢な注文かもしれませんが。
    登場人物ひとりひとりが生きてきて(生きていて)、筆者もそのなかの一個の人間として登場して物語る。だから、教訓とまではいかずとも、いままでの荒唐無稽に意味を見出したくなるんですが、個人的にはそれでもやっぱり、笑いに徹してほしかった気がするのです。部外者の無責任で贅沢な期待です。

  • ドタバタAD物語第二弾。やはり、ハイパーハードボイルドグルメリポート好きとしては、海外ロケを怖がる後輩の賞で出てきた上出さんの中華鍋やサングラスのエピソードが出色。村に初めて来た日本人に、カーオーディオの曲の消し方がわからない村人が殺到して一日中データを消し続けて神と感謝されたエピソード。いつもニコニコひとあたりのいいディレクターが、プレゼンのドタキャン電話をパチンコからかけてきて…とか、前説をまかされた先輩がマイクに額打ち付け流血、急遽まふねこさんに出番がまわってきて…などなど。前回にもましてパワーアップしたのではというまふねこさんの暴虐ぶりと、これでもかと出てくる濃ゆいい先輩たちのエピソードに笑いが止められず。そして最後の辞令交付。続きも語られるのでしょうか。ぜひ読みたい。

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著者プロフィール

テレビマン兼マンガ家。自身のキャラクター名は「まふねこ」。1989年、福島県郡山市生まれ。高校入学とともに上京し、大学生のときにテレビ番組に出演したことをきっかけに、テレビの世界に興味を持つ。2012年、株式会社テレビ東京に入社。入社3年目で制作局に異動し、バラエティ番組のADとして働く。その日常をコミックエッセイにまとめ、2017年『オンエアできない! 女ADまふねこ(23)、テレビ番組つくってます』(朝日新聞出版)でマンガ家デビューし、注目をあびる。以来、平日はテレビマン、週末はマンガ家という兼業生活を送る。2022年に第一子を出産。大好きな夫との生活やトラブルに満ちたドタバタな日々を描いたマンガが、ブログやTwitter、Instagramで話題を呼んでいる。

「2022年 『今日もわたしをひとり占め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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