ネクロポリス 上

著者 :
  • 朝日新聞社
3.61
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本棚登録 : 1827
感想 : 293
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  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022500601

感想・レビュー・書評

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  • つまらないわけではない。

    独特の世界観を読み手に受け入れさせる雰囲気作りの巧みさ、
    中だるみしない展開のテンポの良さがあるので、どんどん引き込まれて読み進められる。

    ただ、こんなオチを用意してました!っていうのがミエミエでちょっと鬱陶しい。

  • 懐かしい故人と再会できる聖地—アナザー・ヒルで起こる連続殺人、そして死者たちを『お客さん』と呼び、温かく迎えるヒガンという祝祭空間。。 東洋と西洋、過去と現在、生と死、あらゆる境界線が揺らぐ世界観で、ミステリーとファンタジーの融合を果たした作品。
     設定に無理があった気がする。これは現実にある世界なのか?それともアナザーワールド的な世界なのか?というのがはっきりせず、なんだか気持ち悪かった。でもストーリーが進むにつれて、だんだん慣れてきてこの世界観に浸ることが出来た。お客さんが来れなくなり、突然消えた双子の片割れのジミー、抗議の為の提灯行列、黒婦人の死、犯人捜しの儀式「ガッチ」と次々に奇怪な事件が起こる。なぜお客さんは来れなくなったのか?「血まみれジャック」は誰なのか?アナザー・ヒルに隠された真実は?と盛り上げておいて、ラストは正直納得いかなかった。融合?という感じであっさりな感じで終わってしまった。すごく強引にまとめてしまった感じ。なんだか主人公の行動も空回りしてるし、とても拍子抜けだった。
     それにしても、過去のアナザー・ヒルの光景はどこかで読んだことあるような気がしてたら、「球形の季節」に出てくる谷津にすごく似ていた。

  •  初の恩田作品。前半は謎を引っ張りすぎな感じ。読んでてモヤモヤ感がある。すっきりしなーい。後半は謎がてんこ盛りで、下巻へ続く。後半はさらさらと読めたので、下巻に期待。

  • 上下巻

    序盤から中盤はものっそ引き込まれる感。
    しかし終盤ははビミョー…。無理やりというか、そんなオチがあるかいといった感じ。
    グレイ博士の真相にも納得いかない。あと博士のでしゃばりっぷりにもイラっときた。

    非日常を舞台にした話で、これこれこういう世界でこういうルールですよって最初に説明されて、読むほうとしてはそれ前提で世界に浸っているのにも関わらず。
    最後の最後で「それ、ルールからして間違ってたみたいテヘ★」ってカンジのエンディングっていうのは、読後感が悪すぎる。

    なんか、恩田陸を続けて読んでいて、この作家さんとは合わないんじゃないかって気がしてきた(いまさらか!笑)

    でも、世界設定は非常に面白いと思うんだ。だから序盤から中盤はメッチャ面白いと思ったんだよね。
    私的には連続殺人事件も、グレイ博士の真実も不要だなー。
    この不思議なエリアで起こる不思議な出来事を、連作にでもしてくれたらよかったのにと思ったりいたしました。

  • こんな壮大な舞台にして、果たして全ての謎は回収し切れるのだろうかと思いながら読み始めた。案の定、読み始めたあたりはドキドキして、中盤あたりですっごい盛り上がってきて、そのまま失速して意味のわからないところに着地してしまうという、恩田陸の作品の典型的な展開だった。V.ファーという土地は本当に魅力的で、V.ファーの生死観、英国と日本の文化が少しずつ入り混じった独特の雰囲気、この土地に住む人々のキャラクター・・この世界観は恩田陸だからこそ作れるものだとも思います。しかも、舞台はちょうど「血塗れジャック」の被害者が帰ってくるという年だというのも、ミステリ好きはドキドキしてしまう。・・が!!ミステリではない。不思議な世界を読むという目的で読むなら素晴らしい作品だとは思うけれど、起承転結を望む者は、消化不良に陥る。もう、本当にジュンは何しにこのアナザー・ヒルにきたのか。彼は本当にこの作品の主役なのか。結局なんだったんだーっていう・・。

  • 全く意味不明…。ファンタジー好きな人、読んで内容を説明して欲しい。

  • ヒガンに死者と会える聖地アナザーヒル。異国情緒と懐かしさが漂う謎の聖地。もうこれだけで意味もなくわくわくしてしまいます。設定はホラーなのかファンタジーなのかサスペンスなのかミステリなのか不明。出てくる登場人物がそれぞれ信頼できる人間に見えて、なんとなくみんな裏がありそうで何か考えていそうな。恩田さんの面目躍如でしょうか。後半もかなり楽しみです☆

  • 060912・借

  • 7月20日読書開始。イギリスと日本の文化が混ざり合った架空の国の物語。ただ今のところ恩田陸にしては雰囲気不足かなぁ。小説世界の雰囲気命の作家だから、これは痛い。あと、主人公が東大の文化人類学の院生ってことになってるのだが、全く彼が文化人類学っぽい視点とか考察とかを提示してくれないところに興ざめを覚える。まだ上巻の途中なのでこれからかも。。。でも、読むのがだんだん大変になってきた。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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