「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣 働く人のためのアドラー心理学

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511973

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会科学総記】今話題のアドラー心理学は、フロイトやユングと違って、医学界ではなく市井で広まった実はとても実践的な心理学。働く人ならば、必ずや「もう疲れたよ」とつぶやきたくなる時がある。そんな時にきくアドラー心理学をもとにした対処法を紹介。

感想・レビュー・書評

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  • 特に疲れてしまった訳ではないのです。
    …が、この表紙に添えられた、本編とはまったく関係ない少年と犬のイラストが個人的にツボに入ってしまいました。
    このイラスト、ネロとパトラッシュでいいんですよね…?

    本書を読むまで知らなかったのですが、アドラーはフロイト、ユングと共に「心理学の三大巨頭」と称される心理学者なのだそう。
    アドラー心理学がフロイトやユングと異なるのは、「心理的には健常であるけれども、なんらかの要因によって問題行動を引き起こしたり、環境に適応できなくなった人を前向きにさせ、社会に適応できるよう導くこと」を目的としているところです。
    本書ではこのアドラー心理学を実践できるよう、基本理論を5つと著者が日常に取り入れてほしいと薦める8つの習慣がわかりやすく紹介されています。

    特に「負の感情とうまく付き合う」の章は読んでよかったと思います。
    アドラー心理学では「人間の行動には原因ではなく、未来の目的がある」と考えます。
    つまり「あの人はなんで怒ってるのか(原因)」ではなく「あの人はなにが目的で怒っているのか」を考えるのです。
    これは自分自身にも適用可能。
    この考え方をすると、ふっと自分を客観的に見れて、感情に押し流されそうになっているところを止めてくれそうな気がしました。

    「もう疲れたよ…」という状態になる前に、本書を読んでおけてよかったかもしれません。
    考え方やものの見方のスイッチを切り替えて気持ちを楽に保つ術を知っているのは、結構心強いものですね。

  • フォトリーディング
    アドラー心理学

  • アドラー心理学の実践としてどういった行動を成せばいいかを示した本。

    『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の2冊でアドラー心理学の考え自体に触れていたため比較的理解しやすかったのはある。
    とはいえ、実践の場(仕事・社会生活)においてはこう考えるべきという形が示されているのは非常に良かった。

    前述の通り、他書籍でアドラー心理学に少しでも触れたならそのボリュームや中身として、本書は全てをカバーしている訳では無いのは分かるかと思う。しかし、アドラーへの入口や日常への活かし方という意味で多くの示唆を与えてくれる一冊だった。

  • アルフレッド・アドラー 1870~1937

    普通の人、健常者が病んだ時のための心理学 フロイト、ユングは心を病む人のための心理学

    分かりやすい 取り組みやすい(ライフタスク 仕事、交友、ラブ)

    5つの基本理論
    ①自己決定性 どんなハンデを持っていてもそれだけで人生を決める決定的な要因にはならない 建設的・非建設的かは自分で決めることが可能
    ②目的論 人間の行動には原因ではなく目的がある 子供の腹痛→学校に行きたくない
    ③全体論 心、体、理性、感情など分割して要素分けすべきではない
    ④認知論 人間は自分自身の物の見方で意味付け、行動 同じものを見ても解釈は異なる
    ⑤対人関係論 怒り、怒鳴る→相手役が必要 人間の行動には必ず目的があり相手役がいる。

    クセ 無自覚、パターン化、器用にできている。
    性格(ライフスタイル)は変えられる 考え方のクセを変えれば性格は変わる。

    自分のダメな部分(劣等生)も含め、ありのままの自分を受け入れる。
    過去の自分も受け入れる→過去もがき苦しんだから今の自分がある。

    自分の心に栄養 クラッシック音楽、エステ…脳がスカっとすること☆自分の心の栄養は何か?神宮球場…

    朝と夜の習慣を整える☆朝日、空の様子を見る
    自分の品位を下げない行動をする。

    自分の強みを生かす 松井・入団当初2軍行き「デッカイのを打つ」 末次監督「それでいけ」

    短所を長所に言い換える→捉え方によっては財産

    全ての人は劣等感を持っている。病気ではなく、健康で正常な努力と成長への刺激である。

    劣等感をどう生かすか? 背が低い→ビジネスで相手に威圧感を与えずマイルドな接客

    オアシスへ転入者「この町の人はどんな人ですか?」→老人「前の町は?」→回答を聞き老人は同じことを繰り返す・どんな環境も自分次第

    失敗を客観的に振り返る・糧にするにはどうしたらいいか?☆和光市…

    負の感情をパートナー 遅刻した相手に怒り→目的は相手に時間を守らせたい→怒りはコントロールできる。感情は自分のパートナー

    誰かに対してイライラする→何が目的で不機嫌なのか?→コントロールするための一歩

    客観的な事実に対して歪んだ主観的なとらえ方 課長が「みんなで飲め」1万円→貰えなかった人は怒り

    乾杯にカシスオレンジを頼む新入社員 自分が今いる集団における常識とある程度折り合いをつける姿勢を大事にする。

    イライラしたり失望しそうになったら、寛容な人を思い浮かべ「あの人ならどうするか?」

    良い、悪い、正しい、間違っているではなく、建設的かどうかを判断軸にする。
    楽観性 ミルク壺に落ちて諦めなかったカエル→バターに変わって脱出
    困難なときこそ「自分は大丈夫」とつぶやきながら、前を向いて歩くことが重要
    最悪の事態はまずない

    人のいい面を捉える 夫が食器洗い・床はびしょびしょ

    なぜ?で聞かない→未来に生かすための質問・建設的な解決策につながる聞き方が〇
    困難に陥ったらeven if たとえ…であっても

    問題のある困った人→問題児と決めつけず、別の人との関係性ではどうかと考える。

    知識を得ながら実践する ビジネス書でインプット→発信を考える。

    赤ペン課長 正しい文章を書くより重要なことは?☆どうせ直る書類・時間の無駄が多い

    小さい問題と本質的な問題を分ける→落ち込むと混合しがち

    修行を積んだ僧には菩薩が見えたが、猟師が矢→怒り狂ったが、翌朝、狸であることが判明
    部分ばかり気にして全体が見えていないと大きな間違いを犯す
    狭い範囲で常識に疑問が生じたら、より広い視点で、より多くの人に知恵を借りることを薦めている。

    対人関係に大切なのは共感 悩む人の多くは相手のことを見ていない。

    営業マンなら得意先に通うべきだ→絶対必要、無理にしなくてよい→☆答え・解決策は1つではない。

    相談されたとき 自分の問題と相手の問題を分けて考える。最終的に困るのは誰か?

  • 岩井俊憲さんは、先日読んだ『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』の著者。
    メモ。

    ●困難なことがあっても、つらいことがあっても、まずは楽観的にとらえること。
    そして建設的な方向を目指して、今の自分にできることを一生懸命やること。

    ●狭い関係での常識に疑問が生じたら、より広い視点で、より多くの人たちの知恵を借りることをすすめ、そのことが、より建設的な常識(共通感覚)であるととらえています。

    ●人間関係に悩んだり、怒ったときは、まずは、あなたがより早く、より多く相手を尊敬し、信頼すること。

    ●思うに、「若さ」には変えられないものまでを変えようとする無謀さが潜み、「老い」には変えられるものでさえも変えようとしないあきらめが漂っているようにも思います。
    「変えられないものを変えようとする」
    「変えられるものでさえ変えようとしない」
    この二つに振り回されると、心は疲れるばかりです。

    ●私は勇気について「困難を克服する活力」と書きました。
    その勇気には、「変えられるものを変える勇気」と「変えられないものを受け入れる勇気」があるように思います。

    ●神学者ラインホールド・二―バーの言葉
    「神よ、私にお与えください
    変えることのできないものを受け入れる平静な心を
    変えることのできるものは変える勇気を
    そしてそれらを見分ける知恵を」

  • なんか、いーいように感じた。

  • どんな状況でも自分を肯定する。前向きになれる言葉をつぶやく。自分の本当の気持ちに気づく。失敗は客観的に振り返る。負の感情をパートナーとしてうまく付き合う。松本さんならどうするだろう。ほのめかす。建設的に考える。なぜと問わないでどのように、何のためにと問う。
    答えはyes but/ifをeven if にしてみる。
    注意するときは仕事ぶり全体にも触れる。
    共感する。これはかなりの難題。
    困難を乗り越えられると信じる。

  • アドラーを少し齧りたくて。この手の著名な学者を持ちだした本にありがちなのだが、その学者の説や主張を短くまとめてはいるものの、結局本文の大筋はどこまでが学者の説なのか、どこから著者オリジナルなのか、引用はどこなのかが判然としなくて悶々とする。次回は原著に当たりたい。

  • 日常生活で疲れている人向けのアドラー心理学入門書。「認知」したものの捉え方によって、自身の人生はより良い方向へと向かっていく。最初は慣れなくても、続けていけば実を結ぶ時が来るだろう。

  • 良い悪いではなく、
    建設的か非建設的かの判断軸を持つ。

    辛い困難な状況にあっても「例え〇〇でも…乗り越えられる」と楽観的に構える。

    他者を信頼し、自信を持てるように促せるのが勇気づけ。

    不機嫌やイライラはその感情がどんな目的を持っているのかを考えてみる、そしてその目的をしっかり受け止める。

    これらが実戦できるようになるには練習が必要だと感じますが、この社会で心地よく生きるために早速やってみようと思います。

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著者プロフィール

1947年栃木県生まれ。早稲田大学卒業。1985年、有限会社ヒューマン・ギルドを設立。代表取締役。アドラー心理学カウンセリング指導者、上級教育カウンセラー。2つの大学のほか独立行政法人系の看護学校の非常勤講師を歴任。
著書は『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』シリーズ(日本能率協会マネジメントセンター)、『人生が大きく変わる アドラー心理学入門』(かんき出版)、『男と女のアドラー心理学』(青春出版社)など多数。

「2017年 『看護師のためのアドラー心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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