子どもの地頭とやる気が育つおもしろい方法

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 601
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022515346

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会科学総記】「教えない教え方」で意欲を引き出せば、子どもは自分で考え、学びだす。経営していた学習塾では生徒全員の成績をアップさせ、現在も研究者の卵を指導する異色の科学者が、「学ぶのが大好き」な子どもが育つ親の接し方を伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • まず、著者の幅広い教養が印象に残る。
    次に、子育ての本だが、部下育成にも通じるものがある、という発見。
    どうしても親のエゴを押し付ける方向になってしまう子育てだが、伴走が大事なんだろう、と気づかされる。

  • 以下のnoteから著者に興味を持ち、読んでみた。
    「問いかけ」、「能動性が出現した奇跡に驚く」
    https://note.com/shinshinohara/n/n58737391137b

    もっと早く読めばよかった!

    ついつい子供に介入しすぎたり、先回りしてしまう自分のような親にとって、手元に置いておいて定期的に読み返したいと思えた本。(図書館で借りて読んだため、読了後、即購入した)

    エッジの効いた主張はないため、エッセンスを抜き出すと「どこかで聞いた感」が出てしまうが、言葉のチョイスが上手いのか、不思議と腹落ち感がある。(行動を変えられる気がする)

    以下に振返り用としてエッセンスを記載するが、また読もうと思う。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ★隣にいて同じ方向を向いているだけで、子供を安心させ、勇気づけることができる
    ★どんなに短くてもいいから、「あなたのことしか見ていない」という時間を作る(公平な偏愛)。子どもと二人だけの思い出を作る
    ★子どもを頼る。足りない部分を埋めてもらう
    ★ほめるより驚き、面白がる(人は人を驚かせるのが好き)。
    ※褒めると同じことばかりやる可能性があるが、驚くだとそうはいかない
    ★能動性が発揮されたという奇跡に驚く(結果ではなく、プロセスや工夫に驚く)

    ・問題行動を叱るより、問題行動をとらなかったことをほめる
    ・そそのかすことで子どものあまのじゃくな部分を刺激する
    ・全国有数の天才でない限り、比較は悪影響しか生まない
    ・机に座っていられない子どもは、時間を決めて親も一緒に座る
    ・「わからない」は「考えることをやめました」。
    ⇒相手の答えを面白がる(産婆術)
    ・「わかった」は「面倒だから説明を早くやめてくれ」。
    ⇒信じること、教えないこと、見守ること。
    ・出力は入力よりも時間がかかる。「さっき教えたのに、分かったって言ったのに、なんでできないの!」ではなく、「基本的なことは分かっているはずだから安心して。落ち着いてやってみて」
    ・不器用な子がドツボにハマっていく理由は「意識の過度な集中」。相手の目線が気になりすぎて、自分が今何をしているかを見失っている。「また注意される」と怯えなくてよいと伝えるだけで、徐々に落ち着いて失敗も減っていく
    ⇒子ども時代にサッカーをやっていた時、まさにこれだった
    ・キャンプの時は役割分担せず「みんなで何をやるか」だけ決めておく。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    子どものそばにいること。
    短い時間でも100%の関心を傾けること。
    子どもが能動性を発揮した瞬間を驚き、面白がること。
    子どもの能力やエネルギーを心から信じること。

    を心がけて、子育てを楽しんでいきたい。

  • 子育てに悩みがある人も、部下や後輩への働き方で悩む人も、ヒントが得られる一冊。
    Q&A方式なのでわかりやすく、興味があるところから読めるのも魅力。

    子育てにおいて、いかに主体性を大事にしながら声かけをするのか悩んでいたけれど、
    とても具体的に働き方の提案があって参考になった。
    もちろん、あくまでも1つのアイディアであることを忘れてはいけないけれど。

    著者がこの本を執筆するきっかけになった本が、部下との関わり方に関する本だったようで。
    そちらも是非読みたい。

  • 最近子育て本をあれこれ読むのですが、これはなかなかよかったです。「子育て本は目の付け所を知るツールでしかない。子育て本をマニュアルにせず、それよりも、子どもをよく観察することが大事」という冷静なスタンスが。【2019年8月17日読了】

  • とても読みやすく書かれている。

    ダメだと思いながらも子どもにやってしまう、良くない声かけや態度。

    私はきかれたことに対してすぐに直線的な回答を与え、揺らぎを許さないタイプなのではないか。
    もっと子の間違いや勘違いを楽しみ、フラフラと遠回りさせ、フフフと影から観察する余裕を持ちたい。私の不安を消すためじゃなく、本人の学びなのだからね。

    尋ねられる→答えるの応酬では、結果的に本人は何も学んでいない。
    自分に置き換えればわかる。誰かが正解として提示してくれたら安心。でもまた何かあれば、訊いて安心したくなってしまうだろう。
    自分で考えるとしんどいし、よくわからん。
    でも、「こういうことか?!」と何かをひらめいた時の喜びに勝る学びはなさそうだ。



  • 主張の可否以前に、単純な事実誤認が多いのでまったくオススメしない。
    出版社の校正がなければ、SNSでの放言と変わらない。

  • 塾やってた研究者が書いた子育ての本。
    Q&Aでいろんな相談に答えてる。
    対象の子供の年齢は広め。いろんなタイプの子供を想定してる。
    共感多め。実践できるかは自身ないけど、子供と同じように、自分も「観察」「推論」「仮設」「検証」「考察」しながら子育てしようと思った。
    また、子育てで悩みが増えてきたら読み返してみよう。

  • 子育てのヒントになる本。

    言葉の発達を促すにはどんな教え方がいいか
    →目にしたものの実況中継がおすすめ

    子と何を話したらいいか困ってしまう私。そうか、実況中継ならできそうだ。あまりお話をしなかったせいか言葉が遅かった娘。今からでも遅くないのではと思った。

    子育てだけでなく、自分自身の生き方についても考えさせられた。

    家事、交友(遊び)、運動、休息、課題(学習)の5つのバランスとメリハリが学習への集中力を高める。
    親に恨み言を言うヒマがあったら自分でなんとかする。それが大人になるということです。(中略)自分を再構築するには、二つのコツがあります。己を知ること、そしてメモです。

    章が大きくなるにつれて対象年齢も大きくなるので、数年ごとに読みたい本。

  • ・言葉を覚えさせたほうがいいのか
    →言葉は体験の後がいい。
     文字情報は体験の裏付けがあって初めて理解し、
     知識になる。子供には何よりもまずは豊かな体験を。

    ・言葉の発達を促すにはどんな教え方がいいのか
    →目にしたもの、耳にしたことを実況中継
     なるべく単語をつなぐ。上手い文章にする必要はない。

  • 面白かった

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著者プロフィール

◎篠原 信(しのはら・まこと)1995年京都大学卒業。京都大学博士(農学)。農業研究者。有機質肥料活用型養液栽培および土壌創製技術を開発。「2012年度農林水産研究成果10大トピックス」を受賞。研究の傍ら、食料問題を調査、レポート「日本は何人養える?」をまとめた(2003、二次元コード)。本書はそれを基に執筆。著書に『自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』(文響社)、『子どもの地頭とやる気が育つおもしろい方法』(朝日新聞出版)、『ひらめかない人のためのイノベーションの技法』(実務教育出版)、『思考の枠を超える  自分の「思い込み」の外にある「アイデア」を見つける方法』(日本実業出版社)。

「2022年 『そのとき、日本は何人養える?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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