- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022567222
作品紹介・あらすじ
PLOとイスラエルの歴史的和解は平和の扉を開くのか。'94年度ボーン・上田賞受賞記者の渾身のルポ。
感想・レビュー・書評
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90年代、パレスチナとイスラエルとの間で和平の機運が高まったころに出たドキュメンタリー。聖書の時代からイスラエルの地を巡る歴史が一冊によくまとめられている。
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イスラエルに通じる道路は全て検問所が置かれ、武装したイスラエル兵が徹底した検問をしている。
ナチスもユダヤも同じ。ユダヤ人はパレスチナ人にナチスと同じか、それ以上のことをしている。
東西冷戦の中で反イスラエル武力闘争を唱えてきたシリアやPLOはソ連の崩壊で、最大のパトロンを失った。それは国際舞台での後ろ盾を失ったというだけでなくソ連製の武器や弾薬の補給はもう見込めないという意味を持っていた。戦背負うで目的を達成できないことが明らかになった以上、、アラブ側は和平交渉に道を求める以外に方法はなくなった。 -
★最良のパレスチナ入門書★ガザ侵攻前の11月に読んだ。あまりに面白くて逆に内容をまとめられなかったが、結果としてとても良いタイミングで読んだようだ。
これまでパレスチナ問題は歴史を紐解くばかりでよくわからなかったが、新聞記事として人を中心に据えて物語として解説してくれたので、極めてすっと身に染みた。まさに著者の狙い通りだろう。支配するイスラエル人も抑圧されるパレスチナ人も民衆レベルではともに安全な暮らしを求めており、1993年のラビン首長とアラファト議長の握手に至った。ただ自治はなかなかうまく進まない。そんな93-94年の状況を人の思いと行動で示してくれる。その後、現在に至るまでの変化はどうだったのか。同じ著者による本を読みたい。図書館で借りた本だったので、とりあえずどこかで購入しよう。