サグラダ・ファミリア(聖家族)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022572677

感想・レビュー・書評

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  • ピアニストでレズビアンの響子ことガリが、たった一度だけ深く愛した女は透子だった。

    幸福だった透子と過ごした日々と、女同士であること故に叶わない未来に絶望と、別々に生きることを決めたこと。

    2年後に再会した透子は、男の子の赤ちゃんの母親になっていた。

    ピアノに取り憑かれた毎日、その合間にいるのは愛しい透子と、接し方のわからない小さな男の子桐人。

    透子は桐人とガリと家族になることを望んでいながらも、彼女は事故で突然亡くなってしまった。

    残されたガリの心と透子の子供の桐人。
    ピアノを弾くことへの情熱と、死にかけている恩人。

    桐人の父親の友人のゲイのテルの協力もあり
    ガリは人間として成長してく様子。

    桐人という元恋人が残した存在を大切に育てるために
    レズのガリとゲイのテルは結婚!

    子供嫌いで偏屈なガリが、透子という1人の人間を愛したことによって、人として大きく成長してく過程、を感じた。そこには男とか女とかいう性別を超えた、人としての跳躍。

  • 図書館でランダムに借りた小説のひとつ。少し読んだのだが、同性愛を扱っていて、ちょっと自分に合わないなという気がして返却した。

  • レズの女性とゲイの男性が、子どもを引き取るために家族になる。

  • 初めての中山可穂。これは中毒になりそう。YouTubeでいちいち音楽を探して聞きながら読むのが楽しかったです。

  • 死んだ透子よりもガリ寄りの性格なもので桐人可愛く全く思えない。またピアノを聞く良い子に書こうとしてるが癇癪持ちで外を走り回る子供をリサイタル聞きますというところの下りでは非常識極まりないとしか思えなかった。しかし私には子供はいる。子供が可愛いと思うのは自分の子供だから。自分の子供というのは時間をかける、ということ。しかし、透子が好きという気持ちに私は全くリンクする事が出来なかった。何故かと言われたら私の中の韓国嫌いが(昔下敷きを盗まれたのでその時ドイツ人がやっていたらドイツ人が嫌いになったと思うが)透子との思想の違いが原因かな。話としては恋愛にしても男女の差あれども内容は普通だった。幸せにはなれない話だよな。既婚の女がいる、不倫だし。

  • ★2.5

  • 久々に。

  • レズビアンのピアニストが、奇妙な縁で知り合ったゲイの男性と、恋人の残した子供を育てるまでの話。中山さんにしては普通の人でもさらっと読めるお話だと思う。

  • なんでこの人こんなに暗いんだろ。その一方で、なんでこんなに激しい恋ばかり描くんだろ。

  • 同性愛者の話。

    パートナーを失った彼女が、
    パートナーの子供の父親の恋人と出会って家族になっていく物語。

    こういう形でつながる家族もいいなって思う。
    人と人の絆ってやっぱり素敵です(´ω`)

    文体は淡々としていても、
    主人公の中に息吹きはじめた愛を感じます。

    ピアノと同性愛と家族ものが好きな方におすすめ。

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著者プロフィール

1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。著書多数。

「2022年 『感情教育』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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