- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022576989
感想・レビュー・書評
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ヒトの男によるレイプ・殺人・戦争に関して、進化学的な観点から考察し、それらがいかに進化において適応的行動であるかを説明する。
大量のエビデンスを引用し非常に説得力を持って語られるその内容については完全に同意であるが、類人猿を何種もフィールド研究していたという著者なので、できればそれらの類人猿の社会とヒトの社会の同一性だけではなく、それらの違いから表れるヒト社会に特有の進化的特長についても考察して欲しかった。力作で感動をおぼえた分、その部分では物足りなさを感じてしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
原題は『The Dark Side of Man』。暴力について遺伝学や霊長類の行動学などから考察したものです。R.ドーキンスやB.サイクスリの本を読んだ延長で読んでみました。
雄の暴力は、性淘汰上有利に働くため人間の男でも遺伝子にコード化されている、というもの。遺伝子的に非常に近いチンパンジーやゴリラを見ても明白だそうです。ドーキンスの『利己的な遺伝子』やサイクスリの『アダムの呪い』などでは自分の子孫(=遺伝子)を残すことにかかる雄と雌のコストバランスなどの話を通じてもっと洗練された形で言われていることを、割と思い切ってストレートに言っている感じです。最終章に解決策のようなことが書かれていますが、取ってつけたようで、ちょっと説得力がない。この分野の良書では備わっている文学性がないという印象です。
うちにも男の子と女の子がいるんですが、確かにどうしてこうも違うものかね、と思うときはありますね... -
【目的】
【引用】
【感じたこと】
【学んだこと】
男と女では嫉妬は異なる。
女は男の愛情が他にいかないように(子育て、経済)、男は自分の子供に投資できるように。