平成三十年〈下〉 天下分け目の「改革合戦」

著者 :
  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022577542

作品紹介・あらすじ

ついに日本改革合戦-変革か継承か知価社会を目指す戦いがはじまった。本編には100の新製品のヒントが埋まっている。日本は発展途上国に戻るのか?先端国として蘇るのか?正確な予測が深刻な選択を迫る、近未来巨編、ここに完成。

感想・レビュー・書評

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  • 1997-98にかけて書かれたもの

    医師過剰が顕著となり、病院や医院の倒産閉業が続出した。このため厚生労働省は医師会なおどの要望を受け入れ、医院の新設や病床の増設を厳しく規制するかわりに、職にありつけない医師資格保有者に、「医療施設調整交付金」を与える制度、いわゆる「医療減反」をはじめた

    財政赤字は80年代、貿易赤字は2008年から、企業損益の赤字は2018年から。生まれた時期が違う三兄弟

    平均株価は半年で4000円下がり、1万6千円

    日本自動車に株式公開買い付け

    東海道の交通条件 第2東名もリニアもできていない

    戦後74年の決断 明治74年は1941 太平洋戦争が始まった年

    大和製鉄が経営破綻

  • 平成30年になっても政治は変わらない、いやむしろ変わらないからこそ、このような状況になってしまった?自民党の派閥を巡る駆け引きは全く同じです。しかし、経済は「新日鉄」の倒産。「トヨタ自動車」の中国企業による公開買付など、日本を代表した企業の凋落ぶりが経済大国の斜陽の姿として描かれます。そして織田が改革に乗り出していく。今で言うと小沢を思わせるような場面があり、堺屋太一がそのような立場のはずはないのだが?と思ってしまいます。小説としてはあまり膨らみがないといわざるを得ない内容ですが、未来を想像しながら楽しく(恐ろしく?)読みました。いずれにせよキーワードは少子化社会ということで、経済成長がマイナス、中国に追い上げられているというのは間違いない未来だと思います。女性が40歳で独身でも当たり前になるというのも怖いことです。

  • 後半は、官僚の会話・根回しの解説に加えて政治の話。「パソエン」なる未来版カラオケの登場頻度が多い。

  • まだ来ぬ平成30年を想定して描いたフィクション。近未来はどうなっているのだろうか、と結末まで急ぎ読んでいったら、なんとこんな結末がまっていた…。

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著者プロフィール

堺屋太一

一九三五年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、日本万国博覧会を企画、開催したほか、沖縄海洋博覧会や「サンシャイン計画」を推進した。在職中の七五年、『油断!』で作家デビュー。七八年に退官し、執筆、講演、イベントプロデュースを行う。予測小説の分野を拓き、経済、文明評論、歴史小説など多くの作品を発表。「団塊の世代」という言葉を生んだ同名作をはじめ、『峠の群像』『知価革命』など多くの作品がベストセラーとなった。一九九八年から二〇〇〇年まで小渕恵三、森喜朗内閣で経済企画庁長官、二〇一三年から安倍晋三内閣の内閣官房参与を務めた。一九年、没。

「2022年 『組織の盛衰 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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