飢餓と戦争の戦国を行く (朝日選書 687)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022597878

作品紹介・あらすじ

「七度の餓死にあうとも、一度の戦いにあうな」-「飢餓も恐ろしいが、戦いの方がもっと悲惨だ」。私たちの意表をつくこの格言の真実を、ことに飢餓と戦いの続いた日本の中世史のなかにさぐる。

感想・レビュー・書評

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  • 磯田通史が災害の歴史の本を出していたが
    藤木久志先生の本書は圧巻の情報量である
    戦国時代を中心に古文書から災害記事を抜
    き書きして、7000件のデータベ-スを作り
    一年毎の年表を作られている

    戦場において多くの乱ぼうや人狩りが行わ
    れ、奴隷市場など藤木先生は悲惨な状況を
    詳らかに記述される(少し悲惨へ片寄気味)

  • 戦国時代の飢饉対策の数々。徳政令の慣例、寺の増築や改築の公共事業としての側面や、麦が免税作物とされているなど、飢饉と戦う社会が見えてくる一冊。巻末資料を見ると、本当に毎年のように飢饉があるのが分かる。

  • 歴史の時間に読んだ方が良い。応仁の乱で何故神仏の類が壊され続けたのか、何故飢民がそこまで溢れたのかの推敲が良い。

  • 中世の戦争の悲惨さと、無法地帯ぶり、したたかな農民たちや、戦争奴隷など、群雄割拠する戦国武将のイメージしか無かった中世世界の実態が興味深かった。

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著者プロフィール

藤木 久志(ふじき ひさし)
1933年 新潟県に生まれる。新潟大学人文学部卒業。東北大学大学院文学研究科修了。群馬工業高等専門学校専任講師,聖心女子大学助教授,立教大学教授,帝京大学教授を歴任。現在,立教大学名誉教授。文学博士。日本中世史専攻。[主な著書]『豊臣平和令と戦国社会』(東京大学出版会,1985年)、『戦国の作法』(平凡社,1987年。1998年に平凡社ライブラリー,2008年に講談社学術文庫より増補版刊行)、『雑兵たちの戦場』(朝日新聞社,1995年。2005年に朝日選書より新版刊行)など多数

「2019年 『戦国民衆像の虚実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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