子育ての社会学 (朝日文庫 い 22-1)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022606235

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  • 本から
    ・情緒というものは他人が与えようとして与えられるものでは
     なく、他人の情緒豊かな姿を自らの情緒に感じて、
     自らのうちに熟成させていくものです。

    ・いじめ―けんかー反抗の三つは、育児の中心課題です。
     対立はその最中にはあまり気分のよいこととは言えません。
     そこでついつい対立を避けることばかり大人は考えます。
     しかし、これを回避することは育児を放棄するに等しいのです。

    ・反抗というのはどの年齢にも存在しており、反抗するべき
     時期があると規定して考えるのは変なことに思われます。
     子供たちは本来親からみれは、反抗しながら育ってゆく
     ものなのです。

    ・反抗とは、子供が自分なりに確かめながら自分の力で
     世界を広げてゆこうとする成長の力を大人が押しとどめようと
     する時に子供が示す抵抗なのです。

    ・人間は他者と一体でありたいと願いと、他人に干渉されず
     一人で生きたいと願いと併せ持っています。この両者が
     同時に満足させられることは中々難しいものです。成長の
     過程では、他人に依存しつつ自分自身を確実させる傾向の
     強い時期と、他人から離れつつ孤独感に耐えようとする
     時期が生じてきます。

著者プロフィール

児童精神神経科医。1946年、兵庫県神戸市生まれ。1973年、東京大学医学部卒業。
以後、東京大学医学部附属病院小児科、同精神神経科、マルタ大学児童精神科客員研究員、静岡大学教授(保健管理センター所長)などを歴任。
2004年から2018年3月まで「林試の森クリニック」院長。

「2021年 『心療内科・精神科の薬、やめ方・使い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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