PanzerHundさんの感想
2014年1月22日
第二次世界大戦中のスウェーデンで、駐在陸軍武官として諜報活動に従事した小野寺信少将の伝記(1992/09/01出版)。 本書は、小野寺信少将の夫人によって書かれたもので、当時の中立国スウェーデンにおける日本及び各国の諜報活動について、その一角を知ることが出来ます。 日本の諜報活動は、主に亡命ポーランド政府からリークされた情報に頼っているので、イギリス・ドイツ・ソ連・アメリカ等に比べれば活動は貧弱ですが、それなりの結果は示していたようです。 時系列的に本文がズレているところがあるので、多少読みずらくはありますが、それなりに良い史料であると思います。
翻訳家。1906年、東京生まれ。東京女子高等師範学校附属高等女学校専攻科卒。公使館付武官の夫の赴任にともない、ラトビア、スウェーデンに長期滞在する。戦後はスウェーデン文化普及に努め、1981年、スウェーデン国王から勲一等北極星女性勲章を受章。翻訳は他に『ムーミンパパ海へいく』『エーミールと60ぴきのざりがに』(共に講談社刊)など、著書に『バルト海のほとりにて』(共同通信社刊)がある。 「2020年 『ムーミン全集[新版]7 ムーミンパパ海へいく』 で使われていた紹介文から引用しています。」