遺伝子はダメなあなたを愛してる (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.43
  • (3)
  • (15)
  • (22)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 223
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618047

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 多種多様なお悩み相談に対して、生物学の視点からの回答。
    最後の働き蟻の話、興味深かった。遺伝子は確かに種の繁栄に有利なようにプログラムされている。でもそれ以上に、遺伝子は「むしろ、自由であれ、といっている」

    ・光合成がもし人工的にできたらエネルギー問題にブレイクスルーをもたらす。
    ・生命にとって必要な情報は「現れてすぐ消える」
    ・カビをとったつもりでも餅の中に侵入していることがある。
    ・蛍やLEDの光が冷たく見えるのは、光への変換効率が高いから。蛍は90% 人間の技術はまだこれに全然及ばない。
    ・温泉の酸性水で、生態系を崩された田沢湖。壊すのは一瞬でも、もとに戻すには時間がかかる。
    ・ネズミの研究では、よく親ネズミにケアされて育ったネズミの方が、落ち着いてリラックスした大人に育つ。
    ・すべての生物は自分のニッチ(居場所)を守ってつつめしく生きているのに、ヒトだけが、あらゆるものをむさぼり食い、他の生物の棲処を踏み荒らしている。
    ・米よりトウモロコシの方が世界的には主要穀物。ついで小麦。トウモロコシは乾燥地帯でも亜熱帯でも育つ、強い植物。

  • 一つ一つのトピックが一般向け、短いので読みやすい。

    先生の生物学の知識とウィットを背景にした回答が楽しい。

  • 全然回答にはなってない気もするけど為になることが多かったです。

  • 普段読まないジャンルですが、流し読み。生物学者の著者のユニークな回答に時々ふふっと笑いました

  • AERAで連載されていた福岡伸一さんのコラムの文庫化。
    面白かった。福岡ハカセまじ安定

    以下、特に印象に残ったところ
    ・ゾウリムシとクロレラの関係
    ・脳移植と拒絶反応。「私」は身体全体に広がっている
    ・交配が可能なら同一の種
    ・基本5味+辛み。辛みは痛覚
    ・冷たい光LEDと、ホタル

    相変わらず見事な博覧強記っぷりと絶妙な文章表現。
    独自の切り口で物事を語れる人は、ほんとうに素敵だと思う
    日常の問題やありふれたトピックでも、「この人だったらどう考えるか?」と期待されるような人間になりたいもんだなぁ

著者プロフィール

福岡伸一 (ふくおか・しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授。2013年4月よりロックフェラー大学客員教授としてNYに赴任。サントリー学芸賞を受賞し、ベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)ほか、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著書多数。ほかに『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、『せいめいのはなし』(新潮社)、『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)など。

「2019年 『フェルメール 隠された次元』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福岡伸一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×