村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか? ビッグバンからヒッグス粒子へ (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 204
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022735003

作品紹介・あらすじ

C0044【自然科学/天文】話題のヒッグス粒子や暗黒物質、暗黒のエネルギーなどについて、大人気の物理学者・村山さんが語り尽くした宇宙理論の最前線。朝日新聞の高橋編集委員が読者代表として「なぜ?どうして?」とつっこみ、壮大なる謎に迫る根源的宇宙問答。

感想・レビュー・書評

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  • 村山先生が素晴らしいのはわかっていましたが、この本は、聴き手の高橋さんも素晴らしいです。

    高橋さんは、質問の内容・レベルが的確なだけでなく、ときおり語る、学問的な知識の背景も、読者を的確に想定したものなっていると思います。
    それに加えて、村山先生の回答・語りが絶妙なので、扱っている内容はかなり高度であるにも関わらず、非常にテンポがよく、どんどん読み進めることができます。

    高橋さんは、朝日新聞の科学担当の記者として、長年活躍されてきたようですが、その経験が活かされているのはもちろん、高橋さんの矜持を感じる本でした。

    ヒッグス粒子、宇宙史を知る上での入門書としては、かなり優れていると思います。
    おすすめです。

  • 2022.5.1

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685265

  • ふむ

  • 対談形式で進むため、わかりやすいかと思いきや、そうはいかず、やはり難しかった。インタビューする側の人も東大の理科系出身だった。

  • 対談形式で読みやすい。

  • 結構難しい

  • 4.0 子供の頃に知った内容とずいぶん変わってて驚きました。科学は日々進歩していることを実感。

  • 2013年刊行。著者は東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構機構長。なお聞き手高橋は朝日新聞編集委員(元同社科学部長)。◆タイトルどおり、素粒子物理学をもとにした宇宙論が主題だが、聞き手が東大理学部⇒朝日新聞の科学畑という遍歴を持ち、村山への問いかけの秀逸さが他書との差別化に。勿論、著者の軽妙かつ易しい語り口は健在。例えば①余りに短時間のため借りたエネルギーが返せなくなったインフレーション。②自然に降参する真の科学者は謙虚。③理論も(当然実験も)間違える。歴史的にもポンポン間違えている。
    ④経験していない現象に直面すると科学者は語るべき言葉を失うが、そこで使えるのが俗にいう言語ではなくて、数学という言語。⑤1電子二重スリット実験で縦縞・干渉縞が見えるのは、電子が「その電子自身に干渉」している。⑥ヒッグス粒子が他の素粒子(その結合たる原子・分子も)の重さを生み出すのは、ヒッグス粒子が集合した場が水飴状の如き存在で、他の素粒子の動きを鈍らせる(仮)。等々、秀逸な比喩ばかりか、科学者としての真摯な姿勢も感得できる。◆テーマは、暗黒物質・暗黒エネルギーは勿論。
    不確定性原理の精密化(ハイゼンベルグ→名大の小澤正直氏の不等式へ)、ヒッグス粒子発見(仮)(高い確率でヒッグス粒子を発見したと言えるが、追試と他種の存在はまだ)といった新奇なネタから、ニュートリノ研究の今、暗黒エネルギー研究の今(一挙に多数の銀河を観察し分光化)や宇宙開闢の前の存否(ホーキング博士の唱える虚時間?)などにも及ぶ。

  • 世界はまだたったの5%しかわかっていないんだな、と思うと、なんだかわくわくしてくる。
    ここがどこかも知らず、自分が何者かも知らず、そしてどこへ行くのかも知らない。
    知らない尽くしなのに、人は立派に生きていけるんだなぁと思ってしまった一冊。

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著者プロフィール

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)教授、カリフォルニア大学バークレー校Mac Adams冠教授。
1964年東京都生まれ。1991年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。東北大学助手などを経て、2007年から2018年10月までKavli IPMUの初代機構長を務めた。専門は素粒子論・宇宙論。『宇宙は何でできているのか』(幻冬舎新書)はじめ著作多数。メディアを通して研究成果を伝えることにも力を入れる。難解な素粒子論・宇宙論をわかりやすい言葉で語る。

「2020年 『そうたいせいりろん for babies』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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