- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022737748
作品紹介・あらすじ
【社会科学/経営】マイナス金利で収益が悪化し、地銀再編が待ったなしだ。しかし「県内1・2位連合」が公取委に待ったをかけられるなど暗雲が漂う。地銀は30程度に集約されるとする著者が、視野を広げた再編を具体名付きで予想。新たに信金再編も解説。
感想・レビュー・書評
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地銀、信金の合併についてのこれからの予測について書いている。
同一県内型は対象10県のみ
公取に抵触するので金融庁vs公取についても書かれている
近隣県型、同一地方型
新型、広域型再編
りそな、ゆうちょが地銀を取り込む
脱商業銀行、投資銀行へ
500を超える地域金融機関は150程度に
地方名を冠した銀行はなくなり広域の名前となる
銀行の業務は不要になり専業の高度な金融サービスに特化
行員もほとんど不要、AIが取って代わる詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み物としてはまあまあ。こんな再編、あんな再編、たくさんの再編想定を提起しているが、簡単な説明だけの筆者の独断である。まあ、根拠に乏しいため、そういう意見もあるという程度であろう。
ただし、問題提起の着眼点そのものは悪くない。これを読む前から自分で考えていたことがそのまま書いてあったりと、やはり考えることはそれほど違わないということであろう。個人的には、地方銀行と信用金庫などの協同組織金融機関との合併・再編は、あって自然ではないかと考えている。制度で線引きしても意味はない。これにも書かれているとおり、それは経済合理性に基づいたありうべき選択である。どうしても、銀行が格上でその他は格下という意識が粘着している。
本書、“はじめに”のところにあるように、「商業銀行モデル」という戦後(そして戦前も含めると140年余り)、隆盛を極めたビジネスが終焉の兆しを見せていることには実感がある。自分自身、その衰退する時代をともにその中にあって見てきたひとりである。リーマン・ショックを経て、米国地銀の雄であるウェルズ・ファーゴが商業銀行への回帰に一瞬の輝きを見せたものの、これもまた不正なしでは輝けなかった。また、本邦では、高収益を看板にしてきたスルガ銀行が、顧客を食い物にして金を剥いできたことが皆の知るところとなった。
支店長以下みんなで頑張る町の支店の商業銀行業務に明日はないのかと、再編だ再編だと言われるところにあって、心情的な寂しさを感じる。そんな一冊でもある。 -
うーん。2018年の本という少々古い本であるものの、全体的に各行・各金庫の規模のみにフォーカスして合併が進むという論の進め方だったので僕的には共感できるところは少なかった・・・なんというか、その金融機関のお客さま不在の論じ方というか。興味がある分野なので新書というサイズにしても、より掘り下げた考察があればよかったかな。
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筆者による、地銀・信金の再編予想。