- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784023309722
感想・レビュー・書評
-
書いてある内容はよくある破綻ものと同じで、特に驚くを感じるものではありませんでした。今の世界列強各国の経済は低迷する民間の借金に代えて、政府借金によって成長を維持しようとしているだけでいずれ破綻(ファイナルクラッシュ)がやってくるとのことでした。
金融緩和も小手先の技に過ぎず、結論からいうと好景気の際に備えをしていなかったツケを今世界各国が払わせようとしている。アメリカ・ユ-ロ・日本・中国順番の違いはあるかもしれないが、列強各国はいずれにせよ破綻を迎えるとのことでした。
ただ他の本と違うのは、不安をあおるだけでなく現在の消費主体(借金・消費)の経済が終わった後は、倹約・貯蓄の価値観が再び見直させる時期になり、お金持ちが幸せであるとの価値観が見直される時代が来るとの見解を示している点です。
ファイナルクラッシュが来る前に個人ベ-スで取り組むことは、筆者が海外在住のこともあり沈むかもしれない日本国に資産を集中させるのではなく極力資産を分散させること、通貨はどうなるか分からない現状では実物資産(金や石油等)への投資をすするめることを書かれています。
筆者が60代ということもあり、日本の資産を全部売却すれば1億円くらいになるのでそれを早く海外に移しなさいといった、私のような40代の人間には参考にならない意見も書かれていましたが、内容的には良書だと思います。40代の人間がするべき事はどんな時代の変化が来ても生き残れる仕事力を身につけることかもしれませんね・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
07/09読了。
『たくさんあるものは値を下げる。たくさんありすぎるものはクラッシュする』
たくさんありすぎるものはドルでありユーロであり円である。
負債によって大量に市場に出回った金がその価値を失い、クラッシュする。
最近、経済関係の本を読んでいるが、これは面白かった。
本書はファンドマネージャーが2006年に英語版でファンドマネージャー達が集まる金融会合で配られた本がベースになっており、ものの見事に昨年まで書かれている内容が次々と現実になっている事を、日本人が解説を交えながら書かれているもの。 -
アメリカ国債を取り巻く状況や日本の破綻は免れられないという話は新鮮だった。負債による消費で成り立っている世界経済は果たしていつまで持つのだろうか。。日本のニュースや新聞では知り得ないことだった。
原著は面白そうだ、ただ筆者の自論は突拍子もない懐古主義にも思えるのが残念。ただそれを差し引いても読む価値あり。 -
わかりやすかった。
-
日本という民族、国自身がファイナル・クラッシュの後の
世界において再び芽を出すことができないとすれば、
それは今まで日本社会が多様性を許容しなかったこと
の必然の結果であると受け止める必要がある。
(「ファイナル・クラッシュ」最終章より)
日本は必ず蘇ります、鮮やかに劇的に。
そのためにも一人ひとりがしっかり、
考え抜いて、決断をして、行動する必要が
あるんですね。
空海も信じているはずだ。 -
ファイナルクラッシュとは「借金による消費によって演出された不自然な成長」の仮面がはがれ、それが本来の姿に巻き戻される過程。
借金をし続けていては、いつかは破綻するのは当たり前のこと。それは個人でも国家でも同じ。
アメリカであれ日本であれ最初に破綻した国家があれば、全世界に影響が出るのは間違いないこと。
無用に消費する生活から質素の生活に変えることが必要なのは確かなだろうな。 -
検証用にネタ元の原書も入手しました。現在はそっちを読書中。