平成家族

  • 朝日新聞出版
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023317833

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会】子の代わりに親同士がお見合いをする「代理婚活」。「女性活躍」の波に、取り残されていると感じる非正規女性──。結婚、仕事、単身、子育て、食などをテーマに、古い制度と新たな価値観の狭間を生きる「平成時代の家族」の姿を追う。

感想・レビュー・書評

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  •  ある社会学の先生に薦めていただいた1冊。少子高齢化、核家族の崩壊、生涯未婚率の上昇…平成の時代は家族のかたちが大きく変わった時代でもあった。コレクティブハウスなんて知らなかった。ここに出てくる人たちは、どれも「あり得た私」であり、とても身につまされる。独身で子なしの私には耳の痛い記述もある。
     一人の記者はその様な家族のかたちへのとらわれを「呪い」と表現する。ただ、「呪い」を表面化したのは、大きく言って経済の停滞だろう。国の思い通りのようでシャクに触るが、公助が期待できないのなら、自助の力を高め、互助の輪を広げるしかないのかとも思う。

  • とても読んでよかった本だった。みんな、周りのひととか見えない何かから、何かしらの無遠慮な無責任な「普通」を押し付けられて苦しんでいるんだなと分かる一冊だった。ほんと生きるのってなんて大変なの…と思う一方で、キラキラして見えるけど、しんどいなあと思いながら頑張ってみんな生きてるんだなと思えて、なんだろう、すこし安心したというか、生きる勇気が湧いたというか…すこしだけ、なんだけど、大きなすこしだなとおもう。

  • 家族というものの理想や呪縛は未だに昭和を引きずっているな、ということに気付かされた。
    自分自身もコロナの影響もあり、家族の在り方について少し悩んでいた時期。
    自分で作った理想の家族像に縛られていた気持ちを少し解きほぐすような気づきがあったと思う。
    家族の形に正解は無い。

  • 「家族はこうあるべきだ!」という昭和からの呪いがあって、平成末期から脱・呪いが叫ばれる。

    そのうち、脱・呪いが新しい呪いみたいに扱われそうな気もする。
    そうしたら、そこから抜け出すためにはどんなことが提案されるんだろう。
    脱脱脱脱してるうちに、根っこに残るのは、どこまでの個なんだろう。

    独りになりすぎるのも、怖い。

  • 家族は、とても、変わりにくい。慣性が大きい。しんどい。なくすのがいいのかどうかわからないけれど。子供の養育をどこまで公共化すべきかとも。

  • 今は過渡期ではないかと思いました。昭和な価値観は、現実の前にやがて消え去るでしょう。しかし、「こうでなければならない」「〇〇の資格がない」みたいな批評家多すぎ。自分が手を出す覚悟がないのであれば、基本的に黙っているというか、少なくとも声は小さくするべきではないかと。

  • ネットでパラパラと連載されていた、現代における、「いろんな家族いるよね。こんな苦労してるよね」みたいな話をまとめたもの。
    “標準的な家庭”という幻に、平成が終わった今も苦しめられてる人は、標準なんてどこにもなくて、みんなそれぞれに工夫してなんとか生きてるんだ。ということがわかり、心が落ち着く効果があると思う。

  • 東2法経図・6F開架:367.3A/A82h//K

  • 2019年5月19日読了

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