ロビンソン

  • 偕成社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033484709

作品紹介・あらすじ

ごろごろ ねがえり
こころは ぼんやり
なみの あいだを ぷかぷかり

無人島での冒険のお話「ロビンソン・クルーソー」にすっかり夢中の少年は、学校の仮装パーティーで、母親の力を借りて主人公ロビンソン・クルーソーに扮することになりました。
ドキドキして学校に行ってみると……「ロビンソン・クルーソー」を知らない友だちは、指をさして大笑いです。

「もう、かえりたいよ」
ショックのあまり少年は部屋に引きこもり、熱を出してねこんでしまいます。
しかしうなされたベッドの上で待っていたのは、大海原での船の旅、そして自給自足からなる、たったひとり無人島での心おどる大冒険だったのです。

国際アンデルセン賞をはじめ数々の賞に輝く、チェコ生まれの絵本作家ピーター・シスが、少年時代の成長へとつながった思い出を、幻想的なイラストレーションで描いた傑作。

感想・レビュー・書評

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  • ロビンソン・クルーソーが大好きだったピーター・シス少年がじっさいに体験したエピソードをもとにした絵本。

    というのは、学校の仮装パーティーでのこと。お母さん手作りのロビンソンの衣装を着てパーティーに出たら、学校中の子どもたちに大笑いされ、ショックのあまり何日か学校を休んだという話。

    ここからがフィクションで、少年は無人島に流れ着く。ひとりぼっちの少年は島に家を建てて暮らし始める。そうして人間ではなく動物たちと友達になる。だんだんと、勇気と力が戻ってくる。

    そこにやってきたのが人間の海賊たち……
    と思ったら、少年にあやまるため訪ねてきた学校の友人たちだった、というオチ。

    ちょっと苦々しい思い出をフィクションとして公にすることで昇華できて、なによりピーター少年にとってよかったね。こういう記憶って、冷静に振り返ると他愛のないものであっても、意外と執拗に思い出されたりするものだから。

  • 東西冷戦時代にアメリカに亡命したチェコ・スロバキア生まれのアート作家ピータ-・シスが、少年時代の仮装大会でロビンソン・クルーソーに扮した時の体験をもとに、夢と想像の世界を色鮮やかに描き出し、母に捧げた大判絵本です。 ピータ-の母がつくってくれたロビンソンの漂流生活者の衣裳は大会で優勝し、地元の新聞の一面を飾ったけれど、全校生徒からは笑いの的になってしまい、何日も家で寝込んでしまったとあります。その憂鬱な日々のなかで想像に耽った、ロビンソンの島での壮大な冒険が描かれています。

  • 学校の仮装パーティで大好きなロビンソンクルーソーになったぼく。ところがみんなに笑われ悲しくなってしまった。その夜、ぼくは、無人島で暮らす夢を見て…。
    わくわくしたり、がっかりしたり、仲直りしたり…、子どもの心を美しくて楽しい絵本にしてくれました。

  • 仮装パーティでロビンソン・クルソーの格好をしたけれど、誰もロビンソン・クルソーの話を知らなくて、笑われて、ひとり帰って寝てしまったピーター、そこから冒険がはじまった。絵もとても好きで楽しめた。

  • 学校でみんなから笑われたロビンソンクルーソーの仮装。
    その夜、夢の中でロビンソンになって大冒険。絵がとても素敵。ピーターシスの絵本の中でかなり好き。

  • 「ごろごろ ねがえり
    こころは ぼんやり
    なみの あいだを ぷかぷかり

    無人島での冒険のお話「ロビンソン・クルーソー」にすっかり夢中の少年は、学校の仮装パーティーで、母親の力を借りて主人公ロビンソン・クルーソーに扮することになりました。
    ドキドキして学校に行ってみると……「ロビンソン・クルーソー」を知らない友だちは、指をさして大笑いです。

    「もう、かえりたいよ」
    ショックのあまり少年は部屋に引きこもり、熱を出してねこんでしまいます。
    しかしうなされたベッドの上で待っていたのは、大海原での船の旅、そして自給自足からなる、たったひとり無人島での心おどる大冒険だったのです。

    国際アンデルセン賞をはじめ数々の賞に輝く、チェコ生まれの絵本作家ピーター・シスが、少年時代の成長へとつながった思い出を、幻想的なイラストレーションで描いた傑作。」

  • よかった

  • シスの本としては、文字が少なく。分かりやすくて、いいなぁ。

  • 原題 robinson 2017

    大きな版の絵本
    色調も明るい

    かそうパーティで、ママの提案したロビンソン・クルーソーに扮したら、みんなに笑われた
    涙が出て、家に帰って布団の中に〜そこで夢を見た
    大海原へ漕ぎ出て、何日もして、孤島にたどり着く。
    誰もいない
    とーやったらいいのかわからない
    でも食べものを見つけなきゃと、家を建てた
    自分の服も作り、
    動物たちと友だちになり、 
    ずっとそばにいてくれる

    ある日、孤島に海賊がやってきて島を奪おうと〜
    いやこれば夢で、お友達がお見舞いに来てくれてんだ
    そして一緒に冒険の旅に出た

  • ロビンソンの仮装をして笑われてしまった少年、その悲しい気持ちもすごく切ないんだけど、張り切って衣装を手伝って送り込んだお母さんの気持を考えると本当に胸が痛んだ。でも絵本の中のお母さんは穏やかに微笑んでいて。

    あとロビンソン・クルーソーなんてみんなもう読まないんだろうな…って改めて思った。”ロビンソン漂流記”という一人用カードゲームがあるんだけど、子供らはロビンソン?フライデー??誰???みたいな感じだった。

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著者プロフィール

ピーター・シス:1949年、チェコスロバキアのブルノ生まれ。プラハ工芸美術大学とロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学ぶ。新聞、雑誌、書籍のほかに、アニメーションの分野でも幅広く活躍。ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞、ボローニャ国際絵本展金賞、コールデコット・オナー賞など、数々の賞を受賞。作品に『三つの金の鍵ー魔法のプラハ』『かべー鉄のカーテンのむこうに育って』『マドレンカ』(BL出版)や、『星の使ーガリレオ・ガリレイ』『生命の樹ーチャールズ・ダーウィンの生涯』(徳間書店)、『ロビンソン』(偕成社)など多数。

「2022年 『ニッキーとヴィエラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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